ロンドンのCity University Business SchoolのAxel JohneとChris Storeyによるサーベイ論文「New service development: a review of the literature and annotated bibliography」は67ページの労作であるが,1996年以前の新サービス開発(NSD:New Service Development,NPD:New Product Developmentに対応する言葉)に関する先行研究が丁寧にまとめられており参考になる.末尾には21ページを費やして58の文献に関する要約が掲載されている.
個人的には,NSDの開発プロセスモデル(202ページ)に関する記述が参考になった.NPDの開発プロセスのモデルの研究は多いが,NSDに関してはあまり研究がされていないのは驚きだ,としながら,例外的な仕事としてScheuingとJohnsonの15ステップモデルを紹介している.
NSDのための15ステップモデルが,従来のNPDと異なる点は,サービス自体の設計とサービスの提供手法(オペレーション)の設計を区別する点である.サービスコンセプトは面白くても,サービスオペレーションが拙くて失敗するというのはよくあるケースである.
本サーベイ論文の後には,Cooperによるサービス開発におけるステージゲート法に関する本「Product Development for the Service Sector: Lessons from Market Leaders」が出版されたが,具体的な事例に基づく更なる研究が必要であろう(特に,製造業のサービス事業化に関して).
ただ,昨今サービスサイエンスがブームになっている中でも,闇雲にブームに乗るのではなく,本サーベイ論文に見られるような膨大な先行研究があることはしっかり認識しておくべきであろう.
個人的には,NSDの開発プロセスモデル(202ページ)に関する記述が参考になった.NPDの開発プロセスのモデルの研究は多いが,NSDに関してはあまり研究がされていないのは驚きだ,としながら,例外的な仕事としてScheuingとJohnsonの15ステップモデルを紹介している.
NSDのための15ステップモデルが,従来のNPDと異なる点は,サービス自体の設計とサービスの提供手法(オペレーション)の設計を区別する点である.サービスコンセプトは面白くても,サービスオペレーションが拙くて失敗するというのはよくあるケースである.
本サーベイ論文の後には,Cooperによるサービス開発におけるステージゲート法に関する本「Product Development for the Service Sector: Lessons from Market Leaders」が出版されたが,具体的な事例に基づく更なる研究が必要であろう(特に,製造業のサービス事業化に関して).
ただ,昨今サービスサイエンスがブームになっている中でも,闇雲にブームに乗るのではなく,本サーベイ論文に見られるような膨大な先行研究があることはしっかり認識しておくべきであろう.