社会人大学院で学ぶ技術経営

社会人大学院で技術経営を学びながら日々の気づきを書きとめてみます.

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「ウィニー」による情報流出事件と2014年のグーグルゾン

2006年03月12日 | 技術経営
昨今,「ウィニー」による企業や官公庁の情報流出事件が大きな社会的問題になっている.「ウィニー」による問題は昔からあったわけだが,今回は私物パソコンで業務を行うことを禁止するという措置が広がっている.

問題はパソコンのハードディスクに重要な情報が格納されている点であり,根本的な解決は「ハードディスクのないパソコン(thin client)」であろう.ハードディスクの情報は,セキュリティ管理が厳重になされたサーバーに集中管理され,ブロードバンドネットワークを通じて都度アクセスする.具体例には,日立のセキュアクライアントソリューションやHPのディスクレスPCなどがある.

しかし,すべての企業がモバイルPCの情報に関して自社のサーバーで集中管理するのは現実には困難である.また,個人の情報もバックアップが面倒な自分のPCではなく,どこかで集中管理して欲しいというニーズが高まると思われる.

では,あらゆる企業や個人のPCの情報を集中管理するようなサービスを誰が提供するのであろうか?それは,「グーグルゾン」かもしれない.

「グーグルゾン」とは,米国メディアの将来を予測する短編映像「EPIC2014」に登場する架空の企業であるが,Web上でも様々な解説があるので興味のある方は検索エンジンでチェックしていただきたい.

「グーグルゾン物語」では,グーグルとアマゾンが合併したグーグルゾンが既存メディアを駆逐するという話だが,ブログの延長上で自分のすべての情報を信頼できるセンターで確実に保存して欲しいという今後ますます強まるニーズに,グーグルゾンが答えないことはないだろう.

さらに,グーグルゾンのみがいったんWeb上に流出した情報を抹殺することを可能とする.つまり,グーグルゾン検索エンジンでヒットしないようにコントロールできるのだ.
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知識移転と知識継承の違い

2006年03月06日 | 知識移転・知識継承
「知識移転」と「知識継承」の定義を整理してみよう.

知識移転(Knowledge Transfer)とは,送り手の頭の中にある知識を受け手の頭の中に再構築することである.ここで,知識の再構築とは,単に情報として知っているだけではなく,知ったことが具体的な行動として実行できるレベルまで内面化されることを意味する.ここで,受け手と送り手は,共通の組織に属する場合もあるし,異なる組織の場合もあるだろう(会社間で知識を移転する場合など).「場」の共有の程度によって知識移転の方法論も変わってくる.

知識継承(Knowledge Retention)とは,同じ組織における組織的な知識の継続的な保持を意味する.知識継承は,同じ組織における知識移転を含んでいるが,知識移転に加えて,組織的な人材育成,定常的な知識管理インフラ,さらには知識の復旧も含まれる(出典:
Lost Knowledge: Confronting the Threat of an Aging Workforce
).

すなわち,知識移転と知識継承は包含関係にはない.両者のANDに位置するのが「(場を共有を前提にできる)同じ組織における知識移転」である.この場合は,すべてを形式知化するという労力は必ずしも必要ではなく,形式知化して移転する知識と暗黙知のまま移転する知識の最適なバランスが成功のカギとなる.



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ステージゲート法の日本企業における利用状況

2006年03月05日 | 研究開発マネジメント
社会経済生産性本部の技術経営研究センターでは,「日本企業のR&D生産性向上のマネジメントに関する取組状況」という調査レポートを2003年に出している.

この中で,日本企業におけるステージゲート法あるいはPACE法の活用状況のアンケート結果が紹介されている.そこでは,製造業189社のうち26社が現在導入しているとの結果.しかしながら,多くは食品,パルプ・紙,衣料・繊維,化成分であり,電機メーカーは関心はあるものの導入しているところは少ないようである.

「多産多死による絞込み型ステージゲート法は電機メーカーにはフィットしないのではないか」というのが筆者の仮説である.すなわち,ユーザ志向の研究開発プロジェクトの場合,ムービングターゲットに追随して研究開発内容も変化する.プロジェクトが成功するかどうかのカギは変化追従性であり,各ゲートでプロジェクトを取捨選択するというより,ゲートで方向を修正するということが実態なのではないだろうか.

ところで,医薬品メーカーは,フィットしそうな気がするのだが,調査対象企業(12社)では導入されていない.これは,何故なのだろうか.機会があればヒアリングしてみたい.

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検索ヒット数でみるサービスサイエンスの流行

2006年03月04日 | サービスサイエンス
検索エンジンgoogleにより,「サービスサイエンス」を検索した時のヒット数は,半年前から2百倍になっている.IBM基礎研究所シンポジウム情報処理学会シンポジウムなどで喧伝されたこともあり,日本においても一般的な知名度が高まってきた.ただ,まだまだ柔らかい概念であり,バズワード(buzzword)的に使われているケースも多い.

サービスサイエンス    
   157件(05/07/11) 
 30700件(06/03/04) 185倍
サービス工学       
   357件(05/07/11) 1.26倍
   449件(06/03/04)
サービスマーケティング 
  5100件(05/07/11) 
 34200件(06/03/04) 6.7倍
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