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社会人大学院で学ぶ技術経営

社会人大学院で技術経営を学びながら日々の気づきを書きとめてみます.

社会人大学院で博士論文を書くことのススメ

2011年07月31日 | 技術経営
社会人(専門職)大学院修士課程でMOTを学んだ後、博士後期課程に進む人が少なからずいる。自分自身を含め、なぜ社会人大学院で博士論文まで書きたいと思うのだろうか。

ベースには、修士課程での不完全燃焼感があるだろう。基礎的な知識やノウハウの習得が目的であれば、修士課程で満足するかもしれない。しかし、学生には豊富なマネジメント経験を持っている人も少なくない。これらの学生にとって、小手先のノウハウはそれほど重要ではなく、自分自身の経験を整理し、体系化したいという深い欲求がある。この欲求に対しては、修士論文だけでは不十分であり、遣り残した感覚があるのだろう。

もちろん、学位記を手に入れたいというニーズもあるだろう。しかし、これは結果に過ぎない。プロセスが大切である。そして、正しいプロセスを登って行けば、学位取得にかなりの確率でたどり着ける。ビジネスの世界では、様々な外的条件により努力が結果に結びつかないことも多いが、学位取得は、富士山の登山と同様であり、1つ1つの努力は裏切られることはない。

学位取得という目標は、自分の考えやアクティビティを1つの体系化された「仕事」としてまとめる強力なインセンティブになる。学位取得というデッドライン付の目標がなければ、通常業務の忙しさに流されて、このようなまとめ作業はできない。特に、膨大な先行研究調査などやる気は絶対におきないだろう。

先生や仲間に助けられながら、学位取得という山登りを行う。多少時間はかかっても、頂上にたどり着いた達成感はひとしおである。ただし、アプローチを間違えると麓で迷子になることもあるので、要注意。登る前に、自分の知力・体力と相談することも重要であろう。

社会人大学院で博士論文を書くことをぜひススメたい。