埴生の宿
昨日,東京のとしま区民会館で,『春の日の花と輝け』と題するコカリナコンサートが開かれた。わたしは聴きに行く予定でいたが,午前中に予約してあった病院での検査が予想外に長引き,残念ながら断念した。
このコンサートは,「日本コカリナ協会基礎コース合奏団」と「コカリナ合奏団 Life」のジョイントコンサートで,前者はわたしの師匠小杉佐知子先生が手塩にかけて育ててきたアンサンブルで,その音色は定評があり,同好のサークルが集まるコンサートではいつも花形である。
Lifeは,結成時70歳以上の,太平洋戦争を知る世代を団員とし,現在は77歳以上のメンバーで構成され,日本コカリナ協会の総帥,黒坂黒太郎さんが指導に当たっている。わたしも一時ここに在籍した。このグループの結集軸は「不戦」だと,わたしは思っている。
Lifeの持ち歌は『埴生の宿』である。2015年,東京芸術劇場で開かれた「コカリナ20周年記念コンサート」にお出でになった美智子皇后(当時)の前がLifeの初舞台で,この時演奏したバスコカリナによるユニゾンの『埴生の宿』は,われながら素晴らしい出来だったと記憶している。
『埴生の宿』で団員が共通してイメージするのは,『ビルマの竪琴』(小説:竹山道雄著,映画:市川昆監督)である。ビルマの戦線で日英両軍が遭遇した時,日本兵が歌う『埴生の宿』に英兵が英語で唱和し,戦いが回避されて日本の敗戦が確認される。
この話はフィクションだというが,第一次世界大戦の時に,独仏両軍の兵士の間で同じようなことがあったという話を聞いたことがある。
音楽はインターナショナルであり,人間性を回復させる力を持っている。
畑 に て
ジャガイモが凍害から回復し元気に成長し始めた。
隣の畑の白菜が冬を越して花を着けた。立派な菜の花である。
日本のタンポポのほとんどは,セイヨウタンポポと日本タンポポの雑種である。恐らくこれもその一族だろう。
STOP WAR!