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羽花山人日記

徒然なるままに

晩酌

2020-12-13 19:43:06 | 日記

 

1週間に1回,晩酌を休むことにしている。日曜日をその日に当てているが,しばしば繰り延べることがある。今夜もそうだった。食卓に並んだ天ぷらを見てビールを飲むのがこらえられず,明日に繰り延べることにした。

週一の休肝日はずいぶん前に医者に言われたことがあって,その時は2ヶ月ほど守ったのだが,長続きしなかった。最近,血液検査の数値を見たかかりつけのドクターから真剣な顔で忠告されたので,ここのところ週一休肝日を実行している。

酒は好きだが,本来強い方ではない。20年ほど前に遺伝子診断をしてもらったところ,飲んだ時の表現型に遺伝子型がぴったり符合していた。酒の酔いに関わる遺伝子座で効果の大きいのが二つあって,それぞれアルコールとアルデヒドの分解酵素の活性を支配している。一番酒に強いのは,アルコールの分解速度が遅く,アルデヒドの分解速度が遅い遺伝子型である。酒を飲んでも酔いの原因であるアルデヒドの生成がゆっくりで,そのアルデヒドもすぐに代謝されてしまう。だから酒豪である。ただしこのタイプは,肝硬変になる可能性が高い。私はアルコールの分解が早く,アルデヒドの分解は中程度の遺伝子型で,飲むと顔が赤くなり,酔っぱらうのが早いという性質(表現型)が裏書された。

歳とともにさらに酒が弱くなった。夕飯のおかずによって,日本酒,ビール,ワインと飲み分けているが,寮は日本酒で120ml程度である。そのせいか,飲酒が原因で高くなる肝臓のγGTPの値が,血液検査を始めた50年来,初めて正常値になってきた。女房殿に対してはこの値を錦の御旗にして,晩酌を続けている。

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らららクラシック

2020-12-12 19:28:51 | 日記

らららクラシックは私のお気に入り番組である。NHKEテレで放映される時間が都合が悪いことが多く,録画して土曜にに視聴している。今週はベートーヴェン生誕250年の1時間特別番組で,あなたが選ぶベートーヴェンオンリーワンという視聴者へのアンケートの結果が発表された。

家内のオンリーワンはピアノソナタ「月光」,私は平凡に「第九」。両方ともベストテンに選ばれていた。アンケートに答えた視聴者1万人余りの選んだベストテンに入らなかった私の予想外は,ヴァイオリン協奏曲だけで他はいずれもうなずけるものだった。番組のゲストに呼ばれていた音楽学者とピアニストは,それぞれ思い入れがあり,選んだ曲がいずれも上位に入っていなかったのが面白かった。

第一位は予想通り,第九・合唱。番組のフィナーレの場面でこの最終章を演奏したのはウィーンフィルで,NHKもN響を引っ込め,ベートーヴェンの活躍した街にに敬意を表したのだろう。

NHKホールでN響の第九を聞くのが,私の年末の行事である。もう何十年と続いている。高校同期のM君がN響でヴィオラを弾いていて,その応援ということで同期生が集まったのが始まりだったと記憶している。M君が引退してからも継続している。多い時は20名以上の同期生が集まり,旧友と会えるのが大きな楽しみであった。今年は無理かなと思っていたら,M君のご尽力で,12月27日サントリーホールでのN響コンサートのチケットが手に入り,十分にアンチコロナの対策をとって参加する予定である。

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コカリナ

2020-12-10 18:57:30 | 日記

コカリナのお稽古日だった。

(このブログを訪れて,コカリナに興味を持たれた方はネットで検索してください。コカリナに関する情報がだくさん見つかります。YouTubeで演奏を聴くこともできます。簡単な構造の閉管の木の笛です。)

片道1時間強をかけて,月2回K先生にレッスンを受けている。先生は音大のピアノ科を卒業され,コカリナに転じられた方で。コカリナ協会では総帥の黒坂黒太郎氏に次ぐ重鎮である。明るく開放的なお人柄で,私と同の話好き。時によるとおしゃべりが1時間以上になり,練習時間をはるかに超えることもある。しかし,レッスンは厳しく,私のような年寄りの音痴にも容赦はなさらない。課題曲の卒業までが半年を超えることもまれではない。クラシックとポップスから一曲ずつ同時に習っているが,クラシックについては特に厳しい。合格の許可を出されるときは,ピアノで伴奏してくださる。至福の時である。今日はその至福を味わうことができなかった。

69歳の時,近所のキューバレストランのオーナーが東京キューバンボ-イズのパーカッショニストだったことを知り,弟子入りした。楽器の演奏は憧れであったが,メロディーとリズムを同時に演奏しないでも済むようにとパーカッションを選んだが,安易な考えだった。しかし,師匠のW氏と過ごした時間はとても楽しく,下手は下手なりに親切に指導してくださった。残念ながら習い始めて三年目に亡くなられた。

施設のボランティアの世話をしていた高校同期のH君から,やはり同期でコカリナ演奏でボランティアをしているT君の伴奏をと頼まれ,師匠とも相談して引き受けることにした。1年ちょっとの活動だったが,いい経験だった。それが契機で,T君から彼が属しているサークルの伴奏をすることになり,門前の小僧でコカリナを吹き始めた。T君に本気でやるならば先生についた方がいいとのアドバイスを受け,K先生の門をたたいたのが75歳の時だった。以来約10年になる。

コカリナは簡単に音が出るのが何よりで,しかしいい音を出すのが大変難しい。これまでにあげた曲は60を超えるが,頑張って新曲に挑戦している。30分から1時間のレッスンは欠かせない日課である。

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ライムライト

2020-12-09 17:32:51 | 日記

映画「ライムライト」を見た。NHKのBSプレミアムで放映したものを,ビデオに撮りためておいた。日本では1953年に公開されているので,最初に観たのは高校3年の時だったろう,その後も東京の名画座で観た記憶があるが,何十年ぶりかである。劇中劇のチャップリンの演技と,クレア・ブルームのバレーはやはり見事である。バスター・キートンがチャップリンの相手役として登場するのもお愛嬌である。

テレビでは古い映画が時々放映され,懐かしいものは撮りためて保存し,折に触れ観ている。お気に入りの一つが「アフリカの女王」で,キャサリン・ヘップバーンとハンフリー・ボガードの2大名優の掛け合い演技が絶妙である。特に,タフガイでダンディーのハンフリー・ボガードがおんぼろ船の船長に扮する意外性が面白い。

映画は大好きだが,劇場では久しく観ていない。高校時代は週に4本くらい観ていた。朝弁当を持って家を出て,2本立て映画館をはしごした。大学時代は,渋谷の東急名画座,飯田橋の佳作座,新宿の日活名画座で安い料金で名画を楽しんだ。

映画にまつわる思い出は数知れないので,折に触れ書いていくことにする。

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老犬

2020-12-08 16:34:41 | 日記

一昨日,今日と,老犬を連れて散歩する女性を見かけた。いずれの犬も後脚の膝が曲がったままで,まさに腰が抜けた状態でヨタヨタと飼い主に従っていた。一昨日の女性に訊いたところ,17歳だという。ネットの情報によれば,犬の17歳は人間の84歳に相当するという。してみると,私と同年齢である。私もああなっても不思議な歳ではないということか。今日見かけた女性は私より年上に見えたので,飼い犬よりも頑張っているということだ。

イヌは人類史上最初に家畜化された動物とされている。ヒトと共生しながら,さまざまな目的に改良され,驚くほど多様な姿になっている。かつては狩りや家畜の管理の手助けをしてきたのだろうが,今はもっぱらペットとして人間と暮らしている。私の住むマンションでも犬と暮らしている人が多い。ヒトより短命なイヌは,飼い主より先に死ぬことが圧倒的だろう。散歩で見かけた老犬もその運命にあるにちがいない。寄り添って歩く飼い主の方にはそれを見送る悲哀のようなものが感じられた。同じ階に住む奥さんの,愛犬の臨終に際して嘆き悲しんだ姿は記憶に鮮やかだ。

私は生涯で2匹の犬と一緒に過ごした。最初の犬は私が小学校の低学年の時に,父が甥から譲り受けた血統書付きの秋田犬で,家に来たときは成犬であった。それなりに私になついていたが,やはり父を絶対視していて,じゃれるように遊んだ記憶がない。殺鼠剤で死んだネズミを食べて亡くなった。目をつぶり,歯を食いしばっていた遺骸は今でも目に浮かぶ。

二番目の犬は私が17歳の時にわが家にやってきた子犬である。翌々年に大学に入って東京に行ったので,一緒にいた時間はそう長くない。しかし,とてもよくなつき,可愛くて仕方がなかった。帰郷して夜わが家に着くと,足音に吠え始めるのだが,ひと声私が彼女の名前を呼ぶと甘えた声になり,家族にあいさつするより先にそばに近づくと,腹を上にしてひっくり返り,小便を漏らした。これが喜びの表現だった。短命で,私が大学院に在学していた時に,癌で死んだ。死に目には会えなかったが,それを知らせてくれ母の手紙を読んだときは涙が流れた。この犬のことは今でも心に沁みついて思い出すことが多い。それを言葉にする時に,温かく聞いてくれる家内に感謝している。

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信仰

2020-12-07 16:16:25 | 日記

H氏の遺稿集につられて,自分の信仰心について考えた。

何年か前,アメリカ人の30歳くらいの女性と話していた時に,あなたの信じている宗教は?と訊かれ,無宗教と答ええたところ,まるで悪魔でも見るような目つきで何故かと追及された。日本語ならいろいろと理屈を並べられたろうが,英語では全くしどろもどろで,閉口した。以来,外国の方と宗教の話になった時は,仏教徒であると答えることにしている。

これはあながち嘘ではない。生まれた家は代々浄土宗のお寺の門徒で,菩提寺には毎年会費を納め,お盆には坊さんに先祖の供養をしてもらい,すっきりした気分になっている。子供の時,仏壇にあったお経の書いてある小冊子を開いて,ふざけ半分で読んだお経が法然上人の一枚起請文だった。仮名がふってあって短かったからだったろう。ところがそれを聞いた父が大喜びで,良いことをした気分になり,折に触れて唱えるようになった,内容は簡明で,常に南無阿弥陀仏と唱えていれば往生間違いなし,ということである。今でも,テレビなどで人や動物の死を知ると合唱して,南無阿弥陀仏と口に出し,仏様よろしくと願っている。

アメリカの実験心理学者のジェシー・ベリングが書いた『ヒトはなぜ神を信じるのか』(The Belief Instinct)によれば神を求める,あるいは信じる要因となる性質は進化の結果としてヒトに備わっているという。同書の中にゴリゴリの無神論者であったサルトルが,死に際のベッドでふと目覚めた時,そばにいた看護婦に「ここはあの世か」と問うたというエピドートが紹介されていた。わたしもあの世や神の存在を信じるかと問われれば,信じないと答えるが,サルトルと同じ状況に置かれれば同じ反応を示すかもしれない。

結局のところ,人は生まれ育った社会や家庭の中で,馴染んだ宗教に依拠するようになるのではないだろうか。わたしもその例外ではない。無理に宗教を否定する気はない。

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遺稿集

2020-12-06 14:24:30 | 日記

畏友のWさんから,H氏の遺稿集が送られてきた。

H氏は私より8歳年長の農芸化学者で,敬虔な無教会派のクリスチャンであり,1960年代末の大学紛争の中で知り合い,薫陶を受けた。遺稿集はハードカバーの500頁を超える立派な製本で,これをまとめられたWさんのご努力には心から敬意を表したい。Wさんも無教会派に属するクリスチャンで,巻末彼がまとめたH氏の評伝に私は感銘した。信仰,科学技術,科学者としての責任,いずれも重くて大事な課題であり,大著を読みこなすのはかなり大変そうだが,ぼちぼちと進めていくことにする。

H氏のご子息が書かれた文章が興味を惹き,好感が持てた。父親が残した膨大な遺稿の整理を母親や周辺から期待され,尊敬はしつつも必ずしも傾倒はしていなかった父親の思想や行動に関わることがなじまず,悶々として手をこまねいていた心情が素直に語られていた。子に対する親の存在と影響についてあらためて考えさせられた。わたしはどのような存在だったのだろうか。自身の思想や行動を子供に話したことはほとんどない。しかし何らかの影響は与えたろう。それが彼らの桎梏となっていなければ良いが。

 

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ブログをはじめます。

2020-12-05 09:40:51 | 日記

来年から年賀状のやり取りを大幅に制限することにした。もし,除外した人たちの中で,私のことが気になる方がいてその気になったら私の消息が分かるようにという気持ちが働いて,84歳にしてブログを始めることにした。とりあえず文章だけにして,自己紹介的なことを記すことにする。

1936年生まれのネズミ年。長野県,東京都と移り住んで現在は茨城県に居住している。現役を退いてから,18年が経過し,完全な無職。日課としているのが,ネットによる囲碁,畑仕事,コカリナという楽器の練習,散歩,ストレッチとダンベル体操,読書,スペイン語教室の予復習と結構忙しく,余り退屈はしていない。

老妻と二人暮らし。3人の子供は独立して,いずれも片道2時間以上かかるところに住んでいる。今のところカミさんも私も健康上に問題はなく,余り他人の世話にならずに生活しているが,新型コロナの流行で感染すれば死ぬ確率は高そうだし,保因者になって他人様に迷惑をかけたくないので,もっぱら用心している。

今日はここまでにして投稿し,どんなふうに現れるかを観察する。

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