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羽花山人日記

徒然なるままに

ユニバーサル・デザイン

2025-02-21 19:39:03 | 日記

ユニバーサル・デザイン

新聞に、公共の場における女性用トイレの行列の話が出ていた。

女性用トイレに行列ができているのは見て知っていたが、うかつにもそのことに問題意識は抱かなかった。女性の方が用を足すのに時間がかかるくらいの認識だった。

カミさんと一緒に出掛け、駅のトイレを利用すると、いつも待つのはわたしだった。しかし、去年あたりから、ほぼ同時に用をすますか、時には私の方が遅くなることがあるようになった。

歳をとって、用を足す時間が長くなったせいかと考えていたが、どうやら公共のトイレの女性用便器を多くするという改善の結果だったかもしれない。

この話を見て、ユニバーサル・デザイン(UD)のことを思い出した。

一昨年書いた『UDデジタル教科書体』と題したブログで、ユニバーサル・デザインのことにちょっと触れたが、もっと詳しく知りたく思い、ChatGPTに質問したことがある。その答えを書き留めてあったので、ちょっと長いが紹介する。

 

ユニバーサル・デザイン(Universal Design, UD)とは、年齢、性別、障がいの有無、文化的背景などに関わらず、すべての人が使いやすいデザインを目指す考え方です。もともとは建築やプロダクトデザインの分野で広まりましたが、近年では情報デザイン、教育、サービスなど幅広い分野で活用されています。

ユニバーサル・デザインの7原則

アメリカの建築家ロナルド・メイスが提唱した「UDの7原則」は、UDの考え方を具体的に示したものです。

  1. 公平な利用(Equitable Use)
    • すべての人が公平に利用できるデザインであること。
    • 例:バリアフリーの入り口、左利き・右利き両方に対応したハサミ。
  2. 柔軟な使用(Flexibility in Use)
    • 幅広い個人の好みや能力に対応できること。
    • 例:高さ調整ができる机、音声と文字の両方で案内する機械。
  3. 単純で直感的な使用(Simple and Intuitive Use)
    • ユーザーの経験や知識に関わらず、直感的に理解できること。
    • 例:シンプルなアイコン表示、わかりやすい自動販売機の操作ボタン。
  4. 認知しやすい情報(Perceptible Information)
    • さまざまな感覚(視覚・聴覚など)を通じて、情報が正しく伝わること。
    • 例:視覚だけでなく音声案内のある電車の発車表示。
  5. 失敗に対する寛容さ(Tolerance for Error)
    • 誤操作やミスが起こっても安全であること。
    • 例:戻るボタンのある操作パネル、コンセントの差し込みを間違えても壊れない設計。
  6. 少ない身体的負担(Low Physical Effort)
    • できるだけ少ない力や動作で利用できること。
    • 例:自動ドア、軽い力で開けられるペットボトルのキャップ。
  7. 適切なサイズと空間(Size and Space for Approach and Use)
    • どんな体格や動作能力の人でも使いやすい空間設計であること。
    • 例:車いすの人も使いやすいエレベーターのボタン配置。

ユニバーサル・デザインの具体例

✅ 公共施設・インフラ

  • エレベーターの低い位置にあるボタン(車いす利用者や子どもも押しやすい)。
  • 触ってわかる点字ブロック。

✅ 日用品

  • 右利き・左利きのどちらでも使いやすいハサミ。
  • ユニバーサルフォント(視認性の高い文字デザイン)。

✅ IT・デジタル分野

  • 音声読み上げ機能のあるWebサイト。
  • 画面のコントラスト調整ができるスマホアプリ。

✅ 教育・学習

  • 読み書きが苦手な人のためのピクトグラム(絵文字)を活用した教材。
  • 誰でもわかりやすい多言語対応の標識やマニュアル。

バリアフリーとの違い

バリアフリーは「障がいのある人が不便を感じる障壁を取り除く」という考え方ですが、ユニバーサル・デザインは最初からすべての人が使いやすいように設計するという点が異なります。

例:

  • バリアフリー:既存の建物にスロープを追加する。
  • ユニバーサルデザイン:最初から段差のないスロープ付きの設計にする。

ユニバーサル・デザインが求められる理由

🌍 多様な人々が共生する社会
📈 高齢化社会への対応
🛠 誰もが快適に暮らせる環境づくり

ユニバーサル・デザインは、特定の人だけでなく**「すべての人にとっての快適さ」**を追求する考え方です。今後ますます重要になるテーマですね!

 

公共施設におけるトイレの問題は、デザインにかかわるとはちょっと言えないが、原則1の公平性の観点からすれば、男女間に待ち時間の差があるのはUDにかなっているとはいいがたいだろう。

今日、作業療法士同道でカミさんが入院先から一時帰宅し、退院後の生活の支障について点検した。段差や浴室の構造が問題になり、解決策を考えた。

その時思ったのは、もしこのマンションの設計がUDに基づいていたら、ずいぶん助かったろうにということである。購入したのは50代だったので、そんなことは考えもしなかったが。

誰しもいずれは弱者になる。UDの原則は、社会全般の在り方を考える上でも参考になるのではないだろうか。

文 旦

注文してあった文旦が四万十から届いた。

 

STOP WAR!

 

 

コメント (2)
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