夜 間 学 級
数日前,NHK水戸放送局のニュースで,常総市立水海道中学に併設されている夜間学級の卒業式の模様が放送された。
この学級は2020年に開設され,今年最初の卒業生を送り出した。
卒業生は14名で,内10名が外国籍,最高齢者は77歳のブラジル国籍の女性で,年齢構成も多様である。
インタビューを受けた卒業生は,いずれも3年間の学びの喜びとこれからの抱負を語っていたが,16歳の風見春杜さんの言葉が特に印象に残った。
春杜さんは吃音のためいじめに遭い,中学には全く通えず,そのまま過ごしてきたが,夜間学級ができたことを母親の紹介で知り,自ら進んで入学した。
学級では友達もでき,一緒に旅行をしたりして,楽しい生活を送った。そして一回も欠席せずに皆勤賞をもらって卒業した。春杜さんは夜間学級での思い出を,「かけがえのない日々」だったと語っている。
春杜さんは,入学して知りあった人々が様々な苦労に耐えて学習を志したことを知り,力づけられたのではないだろうか。多様な経歴を持つ人々との交流と絆が,孤独だった心を満たしたのだろう。また,多様な人たちに対応する工夫をした教育方法が,自分の学習にあっていたとも考えられる。
春杜さん以外の生徒も,同じ感慨を抱いて卒業したのに違いない。
この小さな学級の社会的な意義は,とてつもなく大きいような気がする。
常総市は住民の9.7%が外国籍だという。多様な市民に対応する風土が,この学究の背景にあったのではないだろうか。
それにしても,茨城県で夜間学級が水海道中学たった一つしかないのは残念である。人材,予算の問題はあるかもしれないが,教育の原点さえも示すこうした学級がもっと沢山作られたら素晴らしいのにと,しみじみ思う。
面白い切手
カミさんが友達からもらった手紙に,面白い切手が使われていた。切手の上半分を開けるとQRコードが現れ,それを読み取ると音楽が聴けるのだ。
STOP WAR!