こんな試合でも、記事を書かなければならない記者の方々を気の毒に思った。
5月のポカポカ陽気の影響なのか、キリンカップサッカー2005の緒戦、日本対ペルーの試合は、なんとものんびりした緊張感のないものだった。日本代表は、選手も戦術も同じなのだから、「想定の範囲内」のパフォーマンスではあった。結局、最後の最後に日本が失点し、負けてしまったが、そんな結果もあまり気にならないほどだった。
「攻め気を見せず、まったり、しっかりボールをキープし、最後にゴールを奪う」というスタイルが確実に身についている日本代表。今日のところは、ロスタイムで失点してしまったが、親善試合で「強運」を使い果たさないところも心憎い。要は、本番(=アジア最終予選)で勝てばいいのだから。
試合を見終わって、帰路につく観客の表情は一様にさえなかった。試合に負けてしまったのだから当然だ。しかし、結果よりも内容に納得がいかないというのがほとんどのファンの正直な気持ちだろう。試合後の新潟スタジアムの周辺のどんよりとした物憂げな雰囲気は、ジーコ監督率いる日本代表への期待の大きさの裏返しでもある。
そんな日本のサッカーファンの期待の中身を、ジーコ監督だけが気づいていないのではないか。
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