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観客席で思ったこと ~200文字限定のスポーツコラム~
 



鹿島アントラーズ対マンチェスター・ユナイテッド(国立競技場)

後半25分、そのときはやってきた。7番クリスチアーノ・ロナウドに代わって、13番パク・チソンがピッチに入る。2003年元旦以来の東京・国立競技場だ。場内アナウンスで紹介され、大型ビジョンにアップになった彼の姿を見たとき、ぼくの腕には鳥肌がたっていた。マンチェスター・ユナイテッドのパク・チソン。

仁川スタジアムで見た、2002年日韓ワールドカップ、対ポルトガル戦での決勝ゴールは、そのときの興奮とともに忘れられない。その後、京都サンガで天皇杯を勝ち取り、オランダのPSVに移籍。2年目になった昨シーズンはリーグ・チャンピオンとなり、またUEFAチャンピオンズリーグでの活躍が認められ、マンチェスター・ユナイテッドから声がかかった。

日本に来る前に、すでに2試合戦っているパクの表情には自信があふれているように見えた。韓国代表の赤いユニフォームになじみがあるせいか、マンチェスターの赤もなかなかイケル。赤が似合うプレーヤー。

左サイドをドリブルで駆け抜け、ルーニーやファン・ニステルローイと巧みなパス交換をし、ゴールに迫る。後半38分には、ゴール前で完全にフリーになったものの、シュートを浮かしてしまって頭をかかえた。パク・チソンは、すっかり世界のトップチーム、マンチェスター・ユナイテッドの一員になっていた。

後半40分過ぎ、ゴール前で鹿島のGK曽ヶ端と交錯し、額に裂傷を負って退場してしまったが、そのときの額の赤い血までもが、燃えたぎるパクの気持ちを表しているようだった。

日本と韓国で育った、マンチェスター・ユナイテッドのパク・チソンの活躍に期待したい。

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