ぶふぉぶろぐ

小説などをつらつらと・・・

竜の末裔 第89話

2009-04-20 | 小説
第二章 『七つの牙』

 黄竜国イェンロンは巨大な国土面積を誇る。
その多くは肥沃で湿潤な大地であり、古来より農業に適している。
世界で初めての文明は、この国を南北に二分している巨大な河周辺で生まれたとされている。
国の名の由来にもなったこの河は、黄蛇河(こうだがわ)と呼ばれており、時に氾濫し全てを押し流したが、その度に上流からの恵をもたらした。
こうして黄蛇河周辺には大小様々な国が興り、盛衰を繰り返した。
これらの諸国が一つになったのは今から800年前のこと。
このとき国家を統一した人物は特に帝と呼ばれ、現在でも直系の子孫が黄竜国を統べている。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿