時は室町、最盛期。
将軍足利義満はこの世の春を謳歌していた。
酒池肉林の言葉通り、旨い物を食い、気に入った女を手篭めにして
自らの権力に酔いしれていた。
そして、ついに義満の念願である、
息子 義嗣(よしつぐ)の皇位継承が近づいていた。
皇位継承・・・
それは天皇の一家臣であるはずの足利家が、
名実共に日本の頂点に立つことを意味している。
まさに義満、人生の絶頂期であった。
しかし、義嗣の皇位継承を目前に控えた嵐の晩、
義満は金閣寺の一室で首をくくって死んでいた。
現場は中からカギがかかっており、人が隠れるスキ間もない。
完全な密室(ひそかむろ)だった。
義満のことをよく思っていない家臣たちは、義満の死を喜んでいた。
彼らにとっては自殺であろうが他殺であろうが関係は無かったのだ。
ただ一人、皇位継承を間近に控えた義嗣だけは父の死を悲しんでいた。
「父上が自殺するはずは無い。」
そう確信している義嗣は、猿楽能の達人 世阿弥を通して
世に広くその智才を謳われている一休に義満殺しの下手人(容疑者)を探すように依頼する。
最近時代物ばかり読んでいる気がします。
まぁ、ブーム到来って事で楽しんでますが。
さて、今回のお話“金閣寺に密室”ってのは文庫で購入したのですが、
可愛い一休さんの絵が描いてあったので手にとって見ました。
しかし、読み始めてみるといきなり義満が肉欲の限りを尽くしていてびっくり!
もはや高齢のはずなのに「おじいちゃんがんばるね」って感じで。
そして僕らの知っているアニメの一休さんと違い、
このお話の一休さんは大人をなめている感じの一休さんです。
まぁ、頭はいいんですけどね。
時代考証がしっかりしていて、かつ丁寧にお話の中に盛り込んでくれているので、
知識が無くてもすんなり読めるいい作品です。
文章が淡々としていて、一休さんと一緒に謎解きをしている気分になれるのも
いいところですね。
ただ、心情や情景描写が細かすぎて、
肝心な密室トリックがあっけないことが残念でした。
そして、“義~”“満~”って人が多すぎて
誰が誰か混乱してしまうのが難点かな?
まぁ、普通のミステリーに飽きている人や、室町時代に興味がある人、
そしてアニメの一休さんを見ていた人にはお勧めの一冊です。
将軍足利義満はこの世の春を謳歌していた。
酒池肉林の言葉通り、旨い物を食い、気に入った女を手篭めにして
自らの権力に酔いしれていた。
そして、ついに義満の念願である、
息子 義嗣(よしつぐ)の皇位継承が近づいていた。
皇位継承・・・
それは天皇の一家臣であるはずの足利家が、
名実共に日本の頂点に立つことを意味している。
まさに義満、人生の絶頂期であった。
しかし、義嗣の皇位継承を目前に控えた嵐の晩、
義満は金閣寺の一室で首をくくって死んでいた。
現場は中からカギがかかっており、人が隠れるスキ間もない。
完全な密室(ひそかむろ)だった。
義満のことをよく思っていない家臣たちは、義満の死を喜んでいた。
彼らにとっては自殺であろうが他殺であろうが関係は無かったのだ。
ただ一人、皇位継承を間近に控えた義嗣だけは父の死を悲しんでいた。
「父上が自殺するはずは無い。」
そう確信している義嗣は、猿楽能の達人 世阿弥を通して
世に広くその智才を謳われている一休に義満殺しの下手人(容疑者)を探すように依頼する。
最近時代物ばかり読んでいる気がします。
まぁ、ブーム到来って事で楽しんでますが。
さて、今回のお話“金閣寺に密室”ってのは文庫で購入したのですが、
可愛い一休さんの絵が描いてあったので手にとって見ました。
しかし、読み始めてみるといきなり義満が肉欲の限りを尽くしていてびっくり!
もはや高齢のはずなのに「おじいちゃんがんばるね」って感じで。
そして僕らの知っているアニメの一休さんと違い、
このお話の一休さんは大人をなめている感じの一休さんです。
まぁ、頭はいいんですけどね。
時代考証がしっかりしていて、かつ丁寧にお話の中に盛り込んでくれているので、
知識が無くてもすんなり読めるいい作品です。
文章が淡々としていて、一休さんと一緒に謎解きをしている気分になれるのも
いいところですね。
ただ、心情や情景描写が細かすぎて、
肝心な密室トリックがあっけないことが残念でした。
そして、“義~”“満~”って人が多すぎて
誰が誰か混乱してしまうのが難点かな?
まぁ、普通のミステリーに飽きている人や、室町時代に興味がある人、
そしてアニメの一休さんを見ていた人にはお勧めの一冊です。
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