すみません。またしても間が開いてしまいました。(汗)
あにまさ式弱音ハクさん(あにまささんに許可を頂いた上で改造させて頂いてます)の立体出力改造作業シリーズも、いよいよ大きなヤマを登る事になります。
予定ではサクサクっと済ませてしまう所だったんですが、これが予想外に苦戦してしまったので。
何に難儀したのかと云うと、前髪です。
前髪は非常に複雑な形状が入り乱れた部分です。
後ろ髪部分はほぼ頭の形状に沿って作られるのに対し、前髪は複数の髪の房が垂れ下がってキャラクターの個性を演出する重要な形なのです。
ということで作業前のハクさんの正面顔はこんなでした。
作業後はこんな感じになってます。
正面から見ただけではなかなかピンとこないと思いますが、横から見れば違いは歴然です。先ずは作業前。
そして作業後です。
作業前と作業後を見比べてみると、額と前髪の間にあった隙間が消えて、前髪が額に密着する位にボリュームアップしている事が分かります。
なぜこんなことをするのでしょうか?
それは、作業前の状態で立体出力すれば、出来上がった前髪の厚みが紙のように限りなく薄くなってしまい出力品を取りさした直後に崩壊してしまうほどもろくなるからです。
それに前髪の厚さを修正しても、額との間が開いていいると少し前髪に触れただけでペキっと折れてしまう悲劇が起こりかねません。その悲劇を回避するために前髪を顔の一部にくっつけてしまいます。
こうすることで前髪が折れることを回避しています。
さらに、とびきり細そうな前髪の房については太い前髪の房にくっつけることによって一体化させてしまい、極力崩壊や折れたりしないように配慮します。
ところで、前髪はこれまでのモデルデータと同じく盛大に水漏れする構造になっています。前髪を裏から見るとこんな感じでした。
これを修正して水漏れしないようにしたのが以下のモデルデータです。
実際の所表面ポリゴンと裏面ポリゴンが複雑に接する構造が多かったので、厚み付けをするにあたって裏側ではかなりポリゴン配列に手を入れることになりました。
上記の作業を進めるにあたって注意点があります。
・三角柱な断面を持つ形状は五角柱以上の断面に変更しておかなければならない。
これは立体出力時の配慮でもあり、後述するCutmull Clark曲面の生成時にも重要になる注意点です。
三角柱の構造では出力後も力がかかったら折れやすいのです。また、自由曲面適用時には確実に三角柱断面の半分以下の断面積になり痩せます。
ということで、現状のデータを使って髪の毛を自由曲面化してみたのが以下の図です。
本当はすでにリボンまで修正完了しているのですが、リボンは次回ご紹介させて頂きます。(^^;)
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