読書感想とロードバイク日記2

週末のお天気の日にロードで走っています。晴耕雨読ならぬ、晴れたらバイク、雨の日は読書の日々

「金足農業、燃ゆ」

2020年04月03日 | 日記
 中村 計(文藝春秋)

 一昨年の金足フィーバーを思い出してしまった。
 東京の区立図書館ではまだなくて、札幌に行ったときに、丸善ジュンク堂で探し当てた。何と、ジャンルは「野球」のコーナー。確かにそうだが、一般のノンフィクションのコーナーにあるのではと思っていたので、最初はびっくり。まぁ、吉田君が日ハムだから北海道には「あるんでないかい」と思ってね。

 内容紹介は(出版社のサイトから)
『あいつら、普段はパッパラパーだけど、野球だけは本気だったから。(女子マネ)
 2018年夏の甲子園。エース吉田輝星を擁して準優勝、一大フィーバーを巻き起こした秋田代表・金足農業は、何から何まで「ありえない」チームだった。きかねぇ(気性が荒い)ナインの素顔を生き生きと描き出す、涙と笑いの傑作ノンフィクション。
〈彼らは秋田大会から通じ計十一試合、三年生九人で戦い抜いた。その九人も特別な九人ではない。秋田県内のごく狭い地域、二つの市と一つの郡から集まった選手たちだ。ほとんどの選手が三〇分以内で通学できる範囲に住んでいる。しかも公立高校だ。その上、野球には不利だと言われる雪国でもあった。(中略)現代において、こんなチームが存続していたとは――。〉(プロローグより)

(目次)
ある日のインタビュー 「凶悪な集団」
プロローグ 「二人の勝手」
衝撃 2018年8月8日 1回戦 vs.鹿児島実業
吉田輝星
焼肉 2018年8月14日 2回戦 vs.大垣日大
伝説のコーチ
神風 2018年8月17日 3回戦 vs.横浜
不器用な監督
熱狂 2018年8月18日 準々決勝 vs.近江
バカになる
我慢 2018年8月20日 準決勝 vs.日大三
小さな吉田たち
大敗 2018年8月21日 決勝 vs.大阪桐蔭
エピローグ 「最後の闘争」

著者紹介
中村計(なかむら・けい)
一九七三年、千葉県船橋市生まれ。同志社大学法学部政治学科卒。ノンフィクションライター。某スポーツ紙をわずか七カ月で退職し、独立。『甲子園が割れた日 松井秀喜5連続経験の真実』(新潮社)で第一八回ミズノスポーツライター賞最優秀賞、『勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧 幻の三連覇』(集英社)で第三九回講談社ノンフィクションを受賞。また同書は、二〇一八年度「本の雑誌が選ぶ文庫ベストテン」第一位に選ばれる。他に『言い訳 関東芸人はなぜM‐1で勝てないのか』(集英社新書、ナイツ塙宣之著)の取材・構成も担当した。趣味は浅草放浪と、6時間弱で走るフルマラソン。   』

・・・実に上手い。スポーツのノンフィクションを書かせたら、今は第一人者ではないか? 『勝ちすぎた監督』が最初だが、本書も素晴らしい。
・・・結局、金足ナインは、やんちゃな9人だったのかな。野球がなければどうしようもない不良高校生になっていたかも知れないと思わせる彼ら。それを暖かく見守り、また、鍛えたコーチなど。
・・・「あとがき」の最後に、しびれた。ノンフィクション好きにお勧めです。
・・・たまたま、彼らが甲子園から帰ってきた日に、、秋田空港で羽田行きの便を待っていてちらっと見かけたのです。ちょっと縁を感じましたね。
コメント
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