久し振りに風邪を引いた ㊲

2019-12-07 04:36:03 | 小説

「凄い声ね。」
冬子さんが、気の毒そうに言う。

「仕事休めないの?」
「休めないんですよ、忙しくて・・・。」

マスターが、柚子茶を運んできてくれた。
のどに良いから飲んで見なよと言ってくれた。

ああ、のどに沁みる・・・。

「でも、あなたが風邪ひくなんて何年ぶり?
無理してるんじゃないの?」

「そうかもしれませんね、代わりがいないから、休めなくて。」
「ホントは、家でゆっくりしたら良いのにね。」

「治りが悪いと、年を感じますよ・・・。」
「年っていうより、風邪は、誰でもひくけど、無理しないのが一番なんだけどね。」

マスターや冬子さんに慰められて、午後の仕事に戻った。
何だか寒気もしてきたような気がする。

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