マスターにグチを聞いてもらう。⑯

2014-06-29 17:49:16 | 小説

「マスターさあ、アタシが、夏苦手なの知っているよね?」
「ええ、ええ、良く存じ上げて居りますよ。」

「なのにさ、周りの連中ときたら、やたら、つまらない事に誘って来るわけよ。
いつもいつも、愛想の良い顔ばかりしてられないよ!」

「それ分かるよ、日ごろから愛想が良いのも、考え物だね。
人間、いつも良い顔ばかりしてたら、疲れちゃうよ。」

「そうだよね。ほんと、マスターのそういうとこが、好きだよ。」

「お世辞言っても、何にもでないよ。
グチなら、いくらでも聞くけどさ。」

「そうよね、嫌なことがあっても、マスターに聞いてもらうだけで、
ほっとするわよね。冬子さんが、口をはさむ。」

「疲れてる時は、無理しちゃだめよ。
自分の事一番に考えればよいのよ。

それで、我儘だって言われたって気にしない。」
マスターと冬子さんに慰められて、ちょっと元気になった。

ここ数日悩んでいた事に、ピリオドが打てそうだ。
他人にどう思われたっていいや、美術館に行く時間があるのに、
人とは付き合わないのかって言われるかもしれないけど、行きたくない所には、行かない。


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公園っていいな。

2014-06-20 18:52:58 | 日記
仲良し三人で、お気に入りの公園に、行ってきた。
桜の頃以来だけど、今の季節も、悪くない。


木々の緑が、色濃くて、風がサワサワ吹き抜けてゆく。
デパ地下で買った、海苔巻きと、お稲荷さんをほおばりながら、話が弾む。


良い友がいて、本当に有難い。
それぞれ、順風満帆の人生では、なかったけど、
こうやって、三人が、元気で、顔を合わせられることが、何よりの幸福だ。


特に、友人の一人は、大病を克服して、もう少しで仕事にも復帰できそうだ。
他のベンチには、孫とおじいさんが、お弁当を、食べていたり、
昼休みの、作業員らしい人が、お茶を飲んでいたり、
長閑な、後継が、広がっている。


また、三人で公園に来ようね。
今度来るのは、夏の太陽が、眩しすぎるころかな?


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ぼけるって・・・・。

2014-06-06 12:53:20 | 日記
バスの優先席に、お年寄りの夫婦が座っていた。
おばあさんが握りしめていた10円硬貨が、床に転がった。

近くにいたので、拾ってあげると、すみませんご親切にと、お礼を言われた。
少しして、おじいさん、50円足らないんだけどと、おばあさんが言った。

えっと思った。さっき落としたのは、10円だよって言いそうになった。
おじいさんが、小声で何か言ったら、手を広げて、ああ、あつたわと言った。

また少しして、所で、バス代は、おじいさんが持っているのよねって言い出した。
おじいさんが、あんたがもってるだろって言うと、私がもっているわけないと言っている。

そのくせ、バス停に着くと、運転手さんに、お世話様とか言ってお金を払い、
さっさと、降りて行った。

ああ、これが、ボケると言うことねとしみじみ、実感した。

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6月なのに暑い。

2014-06-02 14:35:17 | 日記
暑ーいと言いながら、店に入ったら、マスターが、「苦手な夏の到来」だねといって、笑った。
さっき、ヤマさんがきて、ぼやいていたよ。でも、エアコンが売れたとか言って、喜んでいたけどね。


それは、良かった。最近、不景気だって、こぼしていたから。
まあね。景気が良いのなんて、一部の大手だけだよ。


特に、町の電気屋なんて、やってらんないよ。
あーあ、ヤマさんの口癖うつちゃったね。


アイスコーヒーと一緒にシャケと高菜のおにぎりがついてきた。
今、昼飯にしようと思ってね、ついでに作ったからさ。


マスターは、いつもこんな調子。
おにぎりのお金だっていらないっていうけど、適当に払う。


ほかのお客さんには、珈琲以外基本出さない。
常連のみの恩恵だ。


食べたい時に、食べたいものが出る。
それって、シアワセなことだ。


アイスコーヒーを飲んだら汗が、さーっと引いた。
まだまだ、夏の入口。

光化学注意報が、発令された。
水分を、充分取って暑さに対処しよう。



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