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sky is blue

言わなければよかったのに日記

ヘッドフォンチルドレン

2005-04-12 12:35:41 | 音楽
私がどうして乙一に興味を持ったかというと、最近、ザ・バックホーンというバンドが好きでよく聴いていて、そのバックホーンの「奇跡」という曲が『ZOO』という映画の主題歌になっていると知り興味を持ち、その『ZOO』の原作者が乙一だったのです。

バックホーン、良いです。最近『ヘッドフォンチルドレン』というアルバムが出たのですが、今年初めて“新品で”買ったアルバムかな(多分)。やっぱ、私はこういう、クドい(笑)のが好きなんだなと改めて思いました。日本人が好きそうな、ワビサビっていうか、歌謡ちっくっていうか、感極まる感じっていうか、そういう歌心があって、私は好きだなぁ。やっぱ、演歌なんだよ。日本人の根底に流れてるのは、ソウルじゃなくて演歌の血なんだよ!(要はダサいの大好き!ってこと?笑) ま、そんなことはどうでも良くって、バックホーン、私は好きです。バンドの音は単純にカッコ良いし。私の場合、この“ダサさとカッコ良さのブレンド具合”が決め手なのかも知れない。バックホーン、ギターもドラムもベースも、印象的で象徴的で、カッコ良い。だから、まぁ、『VINTAGE 2004』でも書いたように「うるさいバンド」ってことなんだろうけど、そこでも書いたように「全員ヴォーカルみたい」で、なんか楽器も歌ってるんだよね。結局私はこういう“歌もの”に弱いんだろうな。

このバックホーン、SSTVのイベントやエレカシとの対バン、前述の『VINTAGE 2004』などで観る機会はあったんだけど、そのときも良いなとは思ったんだけど、そこまではハマらず。確か、オダギリジョー主演の映画『アカルイミライ』を観たら、主題歌がバックホーンの「未来」でジーンと来て。で、アルバム『イキルサイノウ』を聴いたら、良いじゃん良いじゃんと。それからしばらく経ったのかな? 最近のシングル群、『夢の花』→『コバルトブルー』→『キズナソング』にどれもググッと来て。で、ファースト『人間プログラム』とかも聴いてみたら、これまた良くてガツンと来てしまったというわけです。アートワークも良いんだよね。

で、最新作『ヘッドフォンチルドレン』を買ったわけですが、菅波栄純(ギター)の書く詞が良いんだよなぁ。汚いこと書いていながら、実はすごくロマンティストな感じが。ベタだけど、そのベタが良いんだよ。「キズナソング」なんてもう…。「キズナソング」の<誰もがみんな幸せなら歌なんて生まれないさ>とか、「ヘッドフォンチルドレン」の<ヘッドフォンの中になんて救いはないよ そんなことはわかってるよ>とか、音楽が抱える矛盾、音楽を鳴らす人が抱える矛盾、音楽を聴く人が抱える矛盾……、そういったもろもろの矛盾を抱えた表現っていうか、その矛盾が音楽になっているというか。ヘッドフォンを取り外すための音楽、この音楽を必要としなくなったときにこそ、その音楽の本当の役割が果たされるみたいな、そういう生まれたときから矛盾している音楽。それはでも、私達の姿によく似ていて…。

バンドサウンドも、いよいよ複雑にこんがらがってきてて、でもそれが、単純なところに向かって突き抜けていく感じで。アルバム全体を通して伝わって来るその流れが気持ち良い。特に、最後の「ヘッドフォンチルドレン」→「キズナソング」→「奇跡」の流れが素晴らしい! 最後の「奇跡」に向かってちゃんと繋がってて、それは、聴くというより、体験するという感じ。

ヘッドフォンを取り外すときが来たなら、音楽を必要としなくなるときが来たなら、ヘッドフォンを取り外すべきなのだろう。でも、恐れなくて良い。だって、きっとまた<悲しみは巡る>から。そしたら、きっとまた歌に会えるから。そんな変な方向から勇気をくれる、ヘッドフォンを取り外す勇気をくれる音楽という、なんとも矛盾した、でもそれでこそ音楽な気がする一枚。ヘッドフォンを付けたままじゃ、聴こえない歌もあるのかも知れない。音楽から手(耳)を離したとき、初めて聴こえて来る歌があるのかも知れない。そんなことをふと思った。

では、他に、最近レンタルで聴いた作品の感想をちょこちょこと。

YUKI 『joy』
歌になるのは悲しみだけじゃない。喜びだって歌になる。というか、喜びがあるから悲しみがあって、悲しみがあるから喜びがある。切り離せるものじゃないんだよねきっと。軽やかでダンサブルな喜び(と悲しみ)のグルーヴ。特に「キスをしようよ」が好き。

銀杏BOYZ 『DOOR』『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』
いやぁ、これも、これを聴いちゃう自分も、最低で最高! 例えば、グループ魂とかマキシマム・ザ・ホルモン(下記参照)とかは、(本人は本気でも)ギャグとして捉えることもできるかも知れないけど、銀杏はどうもそうもいきそうにない、いかんともしがたい感じ。現実なんてみねえぞ! ライヴが観たい。『君と僕の~』では、YUKIちゃんも参加しております。

中島美嘉 『MUSIC』
「Fed up」は、是非あゆに歌ってもらいたいんですけど!(似合いそ~ただそれだけ)

マキシマム・ザ・ホルモン 『ロッキンポ殺し』
歌詞カードに書いてある解説が最高です。これ読んで借りちゃったくらい。皆ロッキンポだからこそ、「ロッキンポ殺し」が必要なんですよね?

V.A 『avex 10th Anniversary Presents avex THE ALBUM』
これだったのか! あゆがm.c.A・Tと一緒に参加しているというのは。や~っと見つけたよ! エイベックス10周年記念コンピ。あゆがm.c.A・Tと一緒に「m.c.A・T & 浜崎あゆみ」名義で「『A』」という曲で参加しているのですが、こ~れがウケ…いや最高! あゆは多分デビューしたばっかりの頃だったと思うんだけど、<へ~わたしもA Ayuのイニシャルだって誇りのA>とかいって、ご機嫌にラップしちゃってるんですけど! <A・T Ayu そして我らが a,v,e,x やっぱ最初はA>とか! <Ayuの歌届けに会いにいきたい>ってあゆ自分でラップしちゃってますから! きゃ~、会いにきてYO! Ayu、最高っす。

そんな私は最近、スネオヘアーのファースト『スネスタイル』を聴いております。いやぁ、良いですね、これ。名曲揃い。