
陸上競技のゴールには、昔はゴールテープというものが張ってあった。
マラソンなどでは今でも張っているけれど、あんな幅広のものではなく、糸のような細いものである。
恐らくストップウォッチでタイムを測っていた時代には、順位判定の基準としても役割があったのだろう。
100mのゴールのテープは、市川崑監督の『東京オリンピック』(1964年の大会の記録映画)で、アメリカのボブ・ヘイズがゴールするスローモーション映像でも確認できる。
恐らく全天候トラック出現の頃から消えたのではなかったか。よりデジタルに記録計測が行なわれるようになって必要がなくなったのだろう。
しかし先頭でゴールテープを切る快感というものもあっただろうから、ちょっと惜しい気もする。