「いだてん」も終りに近づいて来た。
今回、田畑政治の妻・田畑菊枝(麻生久美子さん)が大変印象的だったので、描いてみた。
菊枝は地味な役回りだったので、麻生さんも抑えた演技だったが、前回のバレーボール・大松博文監督に向かって意見を言うシーンや、今回のコミカルな演技で、少し前面に出て来た。
特に今回、外務省の平沢和重(星野源さん)がハンサムで優しいマダムキラーなので、田畑の自宅に来た平沢に対してまるで少女のようにはにかんだ表情や、うっすらと化粧をし(小さなイヤリングを付けている!)、眼鏡を外し、夫にツッコミを入れられながら、平沢の差し出す手土産を目を輝かせて受け取る(しかし眼鏡を外しているので、取り損ねたり扇風機に躓いたりする)シーンなど、本当に可愛らしいところを見せてくれた。
イラストは、その手土産を受け取るシーンと、聖火リレーのニュースを見てから、ひとりでキュウリを聖火のトーチに見立ててかかげ、ちょっとお茶目な表情をしたところ。
麻生さん、いい味出してきたな。でももう最終回だ。残念。
「いだてん」の再放送を見ていたら、
大震災で亡くなった、という設定のシマちゃん(杉咲花さん)の姿がチラリと出て来た。
女子スポーツの黎明期に、無名ながらもスポーツに憧れ、
黙々と走っていたシマちゃん。
ついに名声を得ることもなく、無念の死を迎えた彼女を
ドラマはしかし一人の秘かな英雄として描いている。
杉咲さんがこの役にまた見事にはまっていた。
娘のリクちゃんも二役でやっていたが、違和感なく母娘だと感じられた。
女優としてとても幸福な役柄だったのではないかと思う。