メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

心理学概論 第15回「心理学の過去と短い歴史」@放送大学導入科目

2018-05-24 13:20:19 | テレビ・動画配信
主任講師(担当講師):客員准教授 星薫
教授:森津太子

たまった予録を見て行きます いつ録画したんだ?ってくらい前のもの
今回が最終回らしい


こころの時代~宗教・人生~「心はいかにして生まれるのか 脳科学と仏教の共鳴」


【内容抜粋メモ】

心理学の歴史は、130年ほど 明治政府が出来た頃で短いが過去は長い

H.エビングハウス(ドイツの心理学者)
「心理学の過去は長く、その歴史は短い」



エビングハウスは「記憶」を初めて研究した


心理学の過去について
苦しむ人を助けたいと、呪術などが役割を担っていた
それが、医学、宗教、心理学などの学問になっていった
心理学は19Cから育っていった

今回は18、19Cあたりについて話す


直接の先祖



「大衆心理学」
現在は心理学とは呼べないが、近いことをやっていた、疑似科学的なもの
骨相学、観相学、催眠術、交霊術など

「骨相学」
ガルという解剖学者が最初に言い出した



人は脳の異なる知的機能などに対応して行動し
それぞれ違うスピードで成長すると説いた

結果、頭蓋骨に凸凹ができる それを計測することで、それぞれの性格、能力が測れる
例:耳のあたりにコブがある人には盗癖がある など

アメリカに伝わり、ファウラーという兄弟が大きく発展させて、診療所をつくり広めた
頭の形を測ることで大儲けした
新しい人を雇う時、婿を決める時も頭を計測したりして19Cに流行った

「観相学」



顔の特徴で性格、知性を知ろうと考えた ラヴァターが始め、ファウラー兄弟も使っていた
目、鼻、額などにとくに性格が表れる

(こんな本読んで、なるほどと思ったことがあるな

<ダーウィンは「観相学」の被害者>
調査船のヴィーグル号に乗り、その後「進化論」を唱えた
船に乗る際、面接を受け、船長が「観相学」の信奉者で、
ダーウィンを見て、鼻の形はなまけ者で、決断力に欠けると考えて、船に乗せるのをやめようとした
結果的には乗せて、「進化論」により「観相学」が誤りと証明された
犯人の特定、民族のステレオタイプなどでもよくない働きをしたが、いろいろな所で使われていた

「メスメリズム」



催眠術の先駆 メスメルという医師が始めた
患者の治療で、磁石を患部に近づけると悪い部分が安らぐ
その後、磁石なしで手をかざすだけで同じ効果が得られると分かり、動物磁気と呼んだ

(手をかざすって今でもあるよね 友だちは歯医者で金属アレルギーと言われたとか
 催眠術って眠らせるやつじゃないのか?

他の医師の怒りを買い、ルイ16世にインチキだと証明してもらおうと嘆願した
その時、派遣されていたフランクリンが調査委員会の長として調査した
磁力の効果はないと発表したが大衆の中でウケた

アメリカにも伝わり、抑うつ、恐怖症、自己改善に役立つと言われた
今の催眠術のもとになった 「暗示」の効果であろうと考えられている

(今でもあるのか たまに洋画や海外ドラマに出てくるし


心の哲学
思想的な先駆として対極した2つの考え方がある その後の心理学の基本的な部分を形成する



「イギリス経験論哲学」
ジョン・ロックが「タブラ・ラサ」という考え方を発表

「タブラ・ラサ」
ヒトは生まれた時は白紙の状態で、経験を加えることでいろいろ知るようになる

J.S.ミル(『論理学体系』という有名な本を書いた)
化学→物質を要素に分析することで性質が分かるように、ヒトの心も分けられるのはと考えた
心の要素を分析することが心理学だと言い、ヴント(ドイツに広めた)、ティチナーらに影響を与えた


「スコットランド写実主義」(リアリズム)
トマス・リード(司祭)が代表者
要素に分けることなど出来ない 「五感」が重要だと考えた
アメリカに上陸し、こちらのほうが影響をもった


生理学と精神物理学

「神経生理学の台頭」
19Cは大脳などの研究が大躍進した時代
心理学が科学として進化する

ヨハネス・ミューラー(生理学者)



「特殊神経エネルギー説」
目には光が届いて見ることができるが、音波を目に与えても見えないと同様に
ある感覚には、ある特定の情報しか届かないのが生物の特徴と考えた

中枢神経では役割分担がキチンと決まっていて
大脳の機能は、部分的に役割を持っていると分かってきた

ポール・ブローカ(フランス外科医)



「ブローカ中枢」
左の前頭葉は発話に関わる分野があると発見した その後常識化していく

「ウェルニッケ中枢」ウェルニッケ(外科医)が発見

「ベル=マジェンディの法則」



ベルとマジェンディの2人で発見した
動物の神経は感覚から脳に伝わるものと、脳から筋肉へ伝えるものの2つあるという説

脊髄の中に神経の束があり、背中側に「求心性神経」、お腹側に「遠心性神経」があると発見した
今は常識の一部になっている

ヘルムホルツ(ドイツの生理学者・物理学者 心理学の父・ヴントの助手を務めた)



「神経伝達速度」
カエルの足を使い(涙)、神経を電気で刺激し、動くまでの時間を測定した
秒速27m 非常に速く神経伝達が行われると発見した


「精神物理学」(現在の心理学に近い



ウェーバー(生理学者)が師匠、フェヒナーが弟子
1840年代、ヒトが重さの違いを識別できる限界はどこかを調べた

40gと41gの違いを感じることができると分かった
だが、単純に1gではなく80gと82gでは誤差が出た

軽いものはちょっとしたモノでも感じられ、重いモノでは幅が出る 物理的と違う感覚がある
味覚、聴覚なども調べた 最初の刺激によって違う

フェヒナーは物理的刺激と心理的刺激は特定なものでつながっていて
比較する方法が分かれば、対応できるだろうと考えた
それは今日でも使われている


心理学の誕生



ヴントはいろいろなところで学び、心理学実験室を初めてつくり、弟子がたくさん学び、世界に広まった
日本人も何人か学んだ

『生理心理学序説』という本を書き、科学の新しい領域を発見したと言った
心理学を誕生させた人物として有名


アメリカでは、ウィリアム・ジェームズが提唱した
(やっとここでフロイト、ユングが出てくるのか



「スコットランド写実主義」(リアリズム)を基に研究していた

「機能主義心理学」
ジェームズとホールが広めた
心をモノのように分析するのではなく、どう働くのか、何のためにあるのかを考えた

『心理学原理』という本を書いた
それを簡単に翻訳した『心理学』は日本でも読める 今日も大きな影響がある

スタンレー・ホール
活動的な人で、アメリカの心理学を大きく広めた
『アメリカン・サイコロジー』という雑誌を創設 今でもある
『アメリカ心理学界(APA)』を組織し、初代会長


「子ども研究」
子どもの教育を国家的プログラムとして立ち上げたが
あまり十分な成果はあげられなかった

ホールは「青年心理学」というこれまでにない考え方を生んだ 「教育心理学」の基礎もつくった
フロイトをアメリカに招いて紹介したのもホール

ティチナー(アメリカの心理学者)



アメリカで「構成主義心理学」を広める
ヒトの心はモノのように分析できると説いたが、後に消えていった

「ゲシュタルト心理学」(ドイツ)
代表的なのはウェルトハイマー



ヒトの心は全体でまとまりであると強調
音楽は1つ1つの音符でできているが、分解してしまうと曲ではなくなるのと同じ

心理学者は、心理学を科学として成立させたいとずっと考えてきた
科学だと「分析する欲求」に屈してしまう 例:「構成主義心理学」




アメリカでは「行動主義心理学」が一時期席巻する
心は刺激と反応という要素に分解して考える ワトソンが主導

ワトソンは農場に生まれ、動物への関心から行動を科学するのが心理学と考えた
1930年代~40年代の主流になる

スキナーはワトソンの考えをさらに進め「応用行動分析」などに発展
人の行動は、どういう結果がともなうかにより増えたり減ったりすると考えた
オペラント行動、レスポンデント行動で分析した


第二次世界大戦後、60~70年代に新しく「認知心理学」が生まれる



ピアジェ(スイスの心理学者)は「認知発達」の研究を1930年代から続けていた
アメリカでは「行動主義」全盛の時代にも続けていた「発達研究」のパイオニア

1970年代 「言語」とはなにかと考え、「行動主義」では十分説明できない
「コンピュータ科学」が進み、コンピュータが入力情報を処理して出力するように
脳も同様に、情報を処理して出力していると捉えた 「認知科学」が力を得て今日に至る

脳の研究が進み、「遺伝子解析」も心理学に影響し、20C新たに発展していった

















コメント

認知行動療法 第14回「認知行動療法の介入手続き~面接の構造を学ぶ」@放送大学 専門科目

2018-05-24 12:24:57 | テレビ・動画配信
主任講師 客員教授:下山晴彦
客員教授:神村栄一
担当講師:林潤一郎
ききて:河田京子






認知行動療法 第1回「認知行動療法とは何か 特徴とその成り立ち」@放送大学専門科目

認知行動療法のプロセス(1)@放送大学


たまった予録を見ていきます これも随分前に録画したもの

クリニックの担当医がパニック障害の治療として最初から薦めていた認知行動療法だが
「あなたには向いてないかもしれない 全然ピンときていないようだ」
とこないだ言われて、また傷ついた 今ごろなんだよ

そもそも最初に
「日本では大野さんが始めて、大学で教えている段階で、日本に専門医は少なく、マンツーマンでの治療はない」

と説明して、じゃあ、ダメじゃん、て思ったし

大野さんの本を読んでも「反証」のところでつまずいて、いまだ腑に落ちていないのはたしか
逆に、普段、自然にやっていることかもしれないし

『こころが晴れるノート』

こころのスキルアップ・トレーニング

最近、担当医が教えてくれたのは、伊藤絵美さん(臨床心理士 精神保健福祉士)という方
ツイッタを見てみたら「スキーマ」という言葉がやたら出てきて
専門用語、専門知識がないとやっぱり難しい

洗足ストレスコーピング・サポートオフィス


それより、カウンセリング+ヨガでの自律神経と体のバランスを整えるほうが私には合っていた

「ヨガ・ジムまとめ」カテゴリー参照



【内容抜粋メモ】

講師の林さんは、若いなあ 勉強したてって感じ




認知行動療法をどう進めればいいか
職場のストレスからうつ病を発症した男性の実演VTRとともに解説し、実践方法について学ぶ


<VTR>

街中でフラフラしているサラリーマン
ベンチに座っても具合が悪そう




「面接の全体構造」
その他のサイコセラピーと同様、4つ段階がある
直線上ではなく、繰り返し介入し、終結に至るのが普通

プロセスはそれぞれのセラピストなどで変わることがある
今回は典型的なものを紹介する


「導入の段階」



(私が初めて心療内科を訪れた時を思い出す
 まだ「心療内科」が何かも分からなかった
 その後、内科の知識を持つ精神科医と、精神科の知識を持つ内科医の場合があるとやっと分かったのは随分後のこと

 「精神科」という言葉にまだ抵抗・差別が残る日本で、最初の入り口として名称を変えたとか聞いた覚えがある
 「クリニック」も同様 敷居を低くした
 今はこころの病が増えて、珍しくなくなって、待合室も老若男女が座っている

 電話や直接クリニックに来て初診を受けたいと問い合わせる人がいるけれども
 基本、予約制だから注意が必要


医師は薬のほかに認知行動療法をすすめたがよく分からない男A

カウンセラーのBと話す



(私の場合、この最初の人が一番優しかったな
 その後、すぐ担当医のところに行き、診断されて、薬を渡される

 次回からは、経過を話して、薬を検討するの繰り返し
 ほかの医療と同じ 根本治療じゃないと思った

 母もパニック障害だが、担当医は親身に話を聞いてくれるそう 人によるのか
 でも、その医師自身が強迫神経症で、何年も休んでしまったとか


「守秘義務の説明」

B:
ここでの話は外部には本人の許可なく漏れることはない
例外として、主治医とは情報を共有する

他人を傷つける可能性がある場合は、本人の承諾を求めるよう努めるが、
難しい場合は家族、警察に連絡することがある


「治療構造の説明」
どんなことに困っていて、なにがお手伝いできるかを考える
次にうつ病、認知行動療法がどんなものか説明する

B:
当病院での認知行動療法は、毎週1回30分 計16回
場合によってそれ以上行います

(認知行動療法を行っていない心療内科のほうが多いって聞いた それに30分などすぐに経ってしまう
 カウンセリングはとても高額で、1回30分程度で5000円などが相場
 私は比較的安い大学で行っているカウンセリングを受けて、それはとても役立った


A:認知行動療法については何も知らないが、説明を聞いてやってみようと思う


林:
このVTRは、Aが半年間、医師の治療を受けて、認知行動療法をやろうとした初回の設定で作成した
守秘義務の説明はとても大切 とても安心感を与える 信頼関係を築く




「動機付け」と「信頼関係」が大事

1.セラピストが自己紹介

2.事前に文書で合意することもある

3.場合によっては認知行動療法の説明、どう進めればいいかも説明される
  進め方も事前にパンフレットなどを読んでもらうこともある

4.関係性をしっかり築いて、本人が取り組もうと思う準備をする段階


「見立ての段階」



認知行動療法を始めようと思ったら、この段階に進む

1.患者の置かれている状況、心境について情報を確認する

2.1.に基づいて、どう困っているのか仮説をたてて共有していく


アセスメント



・患者の基本情報(氏名・住所)を確認した後、一番困っていること(主訴)を聞く

・現在、何にどう困っているのか聞く
 困り方も千差万別 本人はどうしのいでいるかなど丁寧に聞いていく

・どういうきっかけで始まり、どういう経緯を経ているかを聞く

・具体的な体験を聞く


<アセスメントの一例VTR>

B:
主治医からある程度改善したが、まだうつの症状に苦しんでいると聞いた
今後、仕事に戻ることに支障を感じ、どうしていいか分からないと感じていると聞きました
現在、どのようなことで悩んでいますか?

A:
症状はやわらいで、エネルギーが戻り、日常生活は送れるようになったが
一番心配なのは今後 主に仕事のこと

憂鬱感が強くなり、仕事をこなせない自分が情けない
自責の念もあり、仕事に行くのが怖くて憂鬱

(男性のほうが「仕事に復帰=治った」と感じる傾向にある印象が強いなあ
 社会復帰=仕事に戻ることなんだろうか?
 やりたくもないことを毎日して一生が過ぎるより、好きなことをしたほうが治療も要らないのでは?

B:
どういった経緯で仕事をこなせなくなったのか、
仕事についてどのような思いがあるか聞かせてもらえますか?

A:
きっかけは、仕事の負担が大きくなった時期
2年前 大きなプロジェクトの立ち上げでリーダーを任された
大変な仕事なのに人が足りず、毎日、深夜まで残業した



サブリーダーの女性(また赤着てる)から別の案を提案される
ある女性社員は、仕事中にマニキュアを塗っている
若い男性社員に休日出勤を頼むと「友人の葬式がある」と断られる



上司に呼ばれ、先月の業務報告書について話す



上司:
A課長ならもっと出来ると思った
もうそろそろ結果を出してもらわないと困る 期待していますよ



夜まで残業してるのは2人だけ
「後は私がやるので」ともう1人を帰らせる
「毎晩遅くまで大丈夫ですか? たまには息抜きに1杯どうですか?」という誘いも断る

責任感が強く、成功させねばと頑張っていたが
周囲の協力がない中で、次第に体力・気力を消耗し、限界を感じた

ある日、大きなミスをした
発注ミスで1ケタ違い、納品されてしまった

Aは具合悪そうな様子で、周りの視線が自分への批判に聞こえるようになる



憂鬱感が強くなり、集中力がないのを自責した
だんだん仕事が手につかなくなった

復職するにも、前のように仕事が出来るかどうか自信がない
仕事してまた不調になるのが怖い どうこなしていいか分からない
自分は無能だという思いに囚われている

B:
あなたは心身の疲労を感じながらも頑張っていたんですね
疲労がたまったことで起きたミスから周囲の視線が気になりはじめ
自責の念、憂鬱感も強くなり、仕事に手がつかなくなったんですね
さぞ辛い経験だったと思います 仕事に不安を覚えるのも自然だと思いました

思わず涙するA

(復唱することで、理解してもらえたと思えて、相手への信頼感が生まれるんだよね
 これは、普段の会話でも大事

 ついやりがちなのは(私も含めて)
 「こうしたほうがいいのでは?」とアドバイスをしたり、
 「それはあなたのせいじゃないよ」と否定してしまいがち
 「可哀相に」という同情も違う


 でも、心理学を知らない一般の人にはその辺が分からない

 私は、心を病む人のほうがずっと人間らしいと思う
 病だと言うなら、アウシュヴィッツに送られる列車のように混雑した電車に乗って
 毎日通勤している「無感覚状態」のほうがよほど異常だと考えるほうが自然ではないか?

B:
なのでこれから認知行動療法について説明させていただきます
多くのうつ病患者さんに効果があると実証されているものです
仕事への復帰にも役立つと思います 私も協力するので、一緒に取り組んでみませんか?


林:
このように情報を収集するのが「アセスメント」
“しっかり聞く”ことが大事 それ以外にも多様なものがあります



発言内容が第一

どのように喋っているか、表情、態度なども重要な情報源
 Aの場合、経緯をうまく話せているので、ある程度回復していると気づける

問診表なども役立つ


ケース・フォーミュレーション



(図示なんてなかったな 言葉や文字より絵のほうが分かりやすい気がする マンガとか

全部一気に見せるとやる気が落ちる場合もある
伝わりやすく、シンプルなほうがよい


<ケース・フォーミュレーションに基づくうつ病の心理教育VTR>

B:
うつ病についてどう理解していますか? 主治医からはなにか聞いていますか?

A:
ひと通りは聞いた ストレスが過剰にかかると誰でもかかるとか
脳の伝達物質の問題とか

B:
うつ病について簡単に説明します
うつ病には、特有のものの見方や考え方、行動パターンがあり、
病の進行、回復のさまたげになると言われる

協調性が高く、周囲への配慮・責任感が強く、根性のある人が挙げられる
これは素晴らしい資質だが、職場の環境等によっては行き過ぎて、過度な負担になる


Aにも当てはまり、力が発揮にくくなったのかもしれない
資質を大事にしながら、裏目に出ないよう、レパートリーを増やしておくことが今後役立つかもしれない

うつ状態が続くと、ものの見方が一層悲観的、自責的になりがち
行動パターンも楽しいことや、自己主張を減らしたりするようになる
これらはうつのせいで、Aのせいではない

症状をやわらげるためには、資質にも目を向けて、行動パターンを変えることも必要

A:
だんだん理解できるようになった
うつ病の知識、さまざまな考え方、対処法を知り、認知行動療法を進めていきたい


林:
周囲との「和」を大事にすることなどを評価し、職場で機能せず、苦しくなったことを微修正して、
心理教育していこうとしている

(自分の考え方を変えるのは難しい 子どもの頃からの刷り込みはそう簡単に直らない
 社会に合わせるのが美徳とされる中で、個性を出すと、また面倒なトラブルになったり・・・


介入の段階



参考となるのは「精神疾患」「精神障害」等の診断情報、
ケース・フォーミュレーションで得られた情報、エビデンスの内容が役立つ
例:「アサーショントレーニング」「行動活性化」

Aの場合、過度に自責して、自己主張がネックなら「アサーショントレーニング」が役立つかもしれない



患者とともに選択していく

「詳細は印刷教材で」って・・・あれ なにも具体例は示されないのか
もう詳細部分の回は終わってしまっているのか?
そこが一番知りたいのに


再発予防・終結の段階



症状が解決した場合、再発予防する


<最後の面接のVTR>

(この病院はセラピストのBさんが認知行動療法をしていたのか? いろいろ謎
 だいぶ顔色がいいAさん



A:来週から復職の予定です

B:
今回は職場での心得についておさらいします
もしまた不調を感じたらどうしますか?

A:
ムリしすぎないようペース配分したり、休養をとったり、
上司に相談したり、医師に相談しようと思う
辛い思考になった時「自動思考」を検討することは役立つと分かった


(この「自動思考」とそれに対する「反証」が一番難しいんだけど・・・
 休養を自由にとれる職場環境かもポイント そもそもそうじゃないから病になったわけだし

B:
「自動思考」を使いながら、自分の考えを整理しつつ
自分を支える考え方を見つけることができるようになりましたね

A:人は私が思うほど、私を気にしてはいないと分かりました

(そこ重要

B:その点も以前と違った考え方でいいですね

(褒めるのが基本だねv

A:これからも頑張ろうとは思うが、時にはラクに生きていいって分かった気がする

林:
患者本人の努力や練習、工夫の賜物

認知行動療法は各臨床に応じて用いられる
各障害の擬似モデルを知ることも役立ちます


(実際、再発する人もいるから、その場合も教えて欲しいなあ
 これは、本当に典型の一端 アウトライン 初期編だった


コメント

認知行動療法 第15回@放送大学

2018-05-24 11:38:32 | テレビ・動画配信
「現代社会と認知行動療法~認知行動療法が必要となっている理由」


これも最終回
放送大学のOAて続いてやるものではないのか?
大学に入る手続きをすれば、毎回テレビで観られるのか?

この科目は2014年度に開設したそう


下田
河田京子(アシスタント)
麻里奈(突撃レポーター)








これまでのダイジェストが流れた まとめということで以前見たのと同じ図も出てきた



多様な方法を上手に組み立てる
不適切な行動を変えていくポイントを見てきた

苦しい状況にも直面しなければならなければならないため
信頼関係を築いて、セラピストが伝え、自分でモニタリングしていく

リラクゼーション、恐怖感を乗り越える暴露療法
第二世代と言われる認知再構成法、最近出てきた「ACT」を学んできた


時代によって追加されてきた
多様なだけに分かりにくいため、マリナさんにも体験していただいた

マ:予習をせず、台本も見ず、実体験して新鮮な体験だった


<これまでの番組内容を振り返る>

第2回 認知行動療法を支える原理とその活かし方
カウボーイハットのオクダ校長先生に会う 「行動コーチングアカデミー」 先生のための授業に参加




第3回 認知行動療法のプロセス(1)



動機付け面接 悩み事相談をした
現実と直面する 医師と一緒にやる信頼感が大事

マ:二人三脚の気持ちになった(そういう医師が少ないんだ


第5回 認知行動療法の基本技法(1)





マ:
グループセラピー 同じ空間に似た悩みを持つ方がいると
自分を客観的に見やすくなる

(これも向き不向きがある 私は苦手 面接みたいで緊張する
 やけにハキハキ喋る人がいると、自分も何か言わなきゃいけないのか? 正解は何だ?と焦る

し:
うつ病はとくに一人で考えこんでしまい、どんどん悪いほうにいってしまう
みんなで問題を共有して助け合う 違う考え方を聞くと、あ、そうなんだという発見もある

マ:人のことだからこそ見えるというのもフシギだった


第6回 認知行動療法の基本技法(2)

マ:リラクゼーションは簡単で、すぐに今日から出来るので、友だちにも教えました

し:呼吸法、筋弛緩法はその場で自分一人で使えるのがいい

1.両腕を前に出し



2.親指を中にしてグーを握り、体に引き寄せる





3.肩を耳に近づけるように力を入れて



4.数秒後に全部の力をすっと抜く



(これはヨガでもやった ヨガの呼吸法などは、一度覚えれば、
 家で一人でいつでも出来て、自律神経、体調不良にも役立つからオススメ


第8回 認知行動療法の技法群(1)
「ロールプレイング」に初挑戦
マリナさんは“子どもが発達障害で、学校の教師に相談する”という役を演じた



マ:はじめは難しかった 腕相撲で交渉する時のバランス感覚を体で学べた
し:コミュニケーションも行動なので、ロールプレイしてみて学習する




第9回 認知行動療法の技法群(2)
嫌いなものを克服する ぬいぐるみだけでもダイキライなカエルを40分で克服した

マ:
ぬいぐるみの次に、少しリアルなオモチャを出す講師のエクスポージャ(暴露療法)を体験して
ホンモノのカエルをつかんで瓶の中に入れることができた







(いやいや、これから新幹線に乗るとか、飛行機とか絶対ムリ
 これも向き不向きがあって、パニ障には暴露療法は合わないという説もあるから注意
 必ず専門家とともにやること


第10回 認知行動療法の技法群(2)







(なんだろう? 片付けられない人? 母に教えてあげたい・・・

マ:
患者さんのお宅にお邪魔した 最初は治療法を見て、ちょっと残酷かなと思ったが
そうではなく、患者さんのことが理解できたような気がした

し:
問題がどうして成り立っているのかしっかり見極めた上で、逃げないで直面する
その場で体験することで、患者さんの苦しみも分かるし、何をすべきかが見えてくる


第11回 認知行動療法の技法群(3)





マ:
クライアント役を体験 心の中を大解剖した感じ
自分の心の中ってなかなかちゃんと見えてないと経験した

し:
ゴチャっとした感情を「自動思考」などに分けてみると見えてくる
なぜ問題が解決できないかも見えてくる

認知行動療法は患者さんに理解してもらうことなので
丁寧に説明する、経験することが大事

(こうして自分の場合を、マンツーマンでしっかり説明して欲しい!
 漠然とした例題でやっても全然ピンとこなかった


第12回 認知行動療法の技法群(3)



マ:
セラピスト役をした 大役でとても緊張した
自身を見つめることにも役立ちそうな気がした

し:認知行動療法は、患者さんが自分のセラピスト役になること


第13回 第3世界の認知行動療法



マ:エクササイズを体験 かなり冷たかったのに、後でけっこう平気になった
し:受け入れる感じでしょうかね



マ:
自分の前に壁があると思った時に、なにか他のことが出来るのか
分かりやすくボードを使ってやってみた
こうして体を動かしながらやるとスッと理解できる(同感

し:
「ACT」に代表される第3世界の認知行動療法は体の感覚をとても大事にする

(「マインドフルネス」と同じ感じ?

講師:押し返そうとすると、逆に跳ね返ってくる 拒否するのが悪循環になる


<スタジオ>

マ:
カエルは今でも大丈夫になった 自分でコントロールしていると認識しているけど
気づいたらもう平気になっていた

し:
逃げなくなったんですよね
逃げていると経験できないから、怖いものと思いこんでしまう

(うーん・・・食わず嫌いとは違うんだよな 実際、発作は起きるし

マ:私の場合はカエルの飛びつく動作=怖い と分かったので、今は道路にいても驚かない

アナ:自分で変化を感じることはあります?

マ:
今までわけもなくクヨクヨして引きずることがあったが
この経験を経て、客観的に見ようと努力することが習慣になってきた

し:
モニターできる 巻き込まれずに済む
経験することは意味がありますね

マ:文字だけより体験することは全然違う!(同感



社会の近代化と心理療法の出現



「伝統社会」(江戸時代から明治初頭
宗教、殿様などに規定され、自分で自分のことを決められなかった

「近代社会」(明治以降
自我が確立した自立的な自己 主体性が重要になってから
科学への信頼 何が客観的に正しいか

これも機能しているが、孤独で苦しい中で「臨床心理学」が出てきた
集団に助けられることがなくなり、専門家が人の心を安定させる方法を考えた
偶然ではなく必要になったから出てきた

「ポストモダン社会」(これから先の時代
後述


なぜ今、認知行動療法が注目されているのか



「セルフコントロール」
自分の中の動きに気づいて、調整して、モニターしていく
認知行動療法にはこれらがたくさん含まれる

仮説検証などは科学的に実証されたものである

大名などのヒエアルキーから民主主義になり、一人ひとりが納得する必要がある
「心理教育」をしてしっかり共有する 「インフォームドコンセプト」

プラスマイナスあるが、多忙な生活、夜遅くまで仕事するとか
社会がどんどん機能的になり、それに対応できる機能性を重視して
さまざまな調整をサポートする

認知行動療法は現代風 時代とともに変わってきた柔軟性をもっている

日本の場合は、多層的
古い伝統社会も引きずりながら、近代社会になってきているという特徴がある
認知行動療法がまだ十分に取り入れられているというわけではないので、より発展させる時期になっている



●認知行動療法の現代的特徴 「ポストモダン(情報社会)」の中で
ネットやICT、ヴァーチャルなどの中で私たちは生きている

昔は自分で選んでいたが、情報過多になり、いろんな刺激の中で、自分の中で飽和状態になる
バラバラな方向から情報から来るので、相手に対してさまざまな自分を出すことが求められる

以前は科学を信じていたが、今は裏情報もあり、どれが正しいか迷う
どう受け止めるか、文脈に合わせて学習しなければならない 「新世代」

学習のしかたを変えていく時代に合わせている認知行動療法は先端をいっている
身体的な感覚を大事にするのも最近の傾向
自分の体、日常生活そのもの、社会、コミュニティを大事にしようという考え方



心理も大事だが、人の行動はそれだけではない
考え方が影響するが、生理的なものがどう動くかも影響する
個人が社会に関わっている 家族の中の役割、地域との関係など全体を見て問題解決していく

認知行動療法は「認知」の部分をみること

問題の捉え方が時代ごとに変わってきている
それぞれの専門家がチームを組んで支援しようとしている



バイオは最先端+サイコ+ソーシャルサポートがチームを組む
そこで活躍するのが認知行動療法
医師はクスリなど処方する 社会も関わっていく

社会的需要も増えてきているが、認知行動療法を専門的にできる人が少ない
とくに日本は少ない、お金がかかるし、地方にないという問題がある


(これだけ説明してきて、まだ少ないっていうのが最大のネックだ



バリアを乗り越えていこうという流れ

「スティグマ」
「自分はおかしいと思われるのではないか」などと気にしてなかなか相談に行きにくい
自宅なら気軽にアクセスして、問題解決につなぐことができる

「コスト」
認知行動療法を受ける側も提供する側も、時間、費用がかかる
ネットなら低コストで済み、大勢が利用できる

クリニックなどと合わせて利用できる

専門家もいれば、まだ未熟な人もいるが、ネットならある程度標準なものを学べる
データとして残るため、改善できる利点もある

(クリニックの担当医は「自称“認知行動療法の医師”が多い」と言っている




科学性の効果も研究され、エビデンスもそろっているためニーズが高まっている
(ものすごい早口で推してる!

最先端に敏感なのは若者 その代表としてマリナさんに協力してもらった

マ:もしこれをもっと小さい頃から知っていたら、もっと賢く生きられたのではないかと思った

し:我々もそう考えて、ゲームなどで若者にやってもらうプログラムを作っている


<まとめ>

けして難しいものではないので、こうした認知行動療法でメンタルヘルスを改善していきたい


<2017年度新規開設授業科目>

「人口減少社会の構想」
4月から毎週火曜日 午後7時より放送












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