1564年2月18日、ルネッサンスの巨人と讃えられたミケランジェロ・ヴオナロッティー
が没した。イタリアフィレンツェの名家に生まれた彼は、母親が病弱のため石工の家に
里子に出され、彫刻家になったという。
彼は傲慢で傍若無人なところがあり、ある意味敵が多かった。ローマのサン・ピエトロ
大聖堂にあるシスティナ礼拝堂の天井画制作は、彼を困らせようとした人々の陰謀であった
とも言われています。絵画の専門家でない彼に、長さ48m、幅13m、高さ18mという壮大
な礼拝所の天井画を描かせれば、失敗するだろうと考えたのである。
しかし、彼は4年間に渡る創作活動で完成させたのである。完成時の彼は首を曲げること
ができず、顎は上向きに突き出て、絵の具のしみは顔中に散っていて落ちていなかったという。
私は、19年前にシスティナ礼拝堂の天井画を拝観したとき、その素晴らしさに圧倒され、そ
の場に立ちすくんでいたのを思い出します。ミケランジェロの執念と信念の結晶は、今も見る
人を圧倒し続けていることでしょう。彼は私の尊敬する芸術家の一人なのです。
【システィナ礼拝堂天井画】
【ミケランジェロの銅像】
【最後の審判の絵に描かれるミケランジェロの自画像】