人生の裏側

人生は思われた通りでは無い。
人生の裏側の扉が開かれた時、貴方の知らない自分、世界が見えてくる・・・

又一つ空想が過ぎ去ってゆく

2017-11-08 16:52:39 | 詩的文章
又一つ空想が過ぎ去ってゆくのだろうか...

初恋の女の子
僕は手を握ったことすらなかった
目と目が合わさる度、僕の内側である交わりを感じていた
中学卒業で別れてから、とても思いが募ってきた
そして...思いきって告白...
一つ空想が過ぎ去っていった...

僕のお人形さん
関西生まれなのに僕の前では一度も関西弁を話さないお人形さん
北国生まれのように真っ白なお人形さん
何をそんなに懸命に守っているの?
そんなに好奇な目に晒されるのは耐えがたいことなの?
ずっと二人きりになりたかった
全然育ちも性格も違うけど
はっきりと僕と同じものがあるのを感じた
きっと命がけになるか、ずっと消えない溝ができるかどっちかだろう
そして..."結婚相手として? 生活面でどうかと思う"
一つ空想が過ぎ去っていった ...

僕はもう純粋な気持ちは取り戻せないのか
歳ばかりが重ねられてゆく
一度"アヤマチ"を犯せば、失ってしまうものなのか
ときめきのない、行きずりの火遊び
僕の初めの愛は裏切られるばかり
全身全霊の愛なんて...そんなこと
生身の人間のことじゃないんだろう...そんなもの
とっくの昔に、味わえないうちにどっかへ行ってしまった
又一つ空想が...最初からなかった空想が過ぎ去ってゆくのだろうか

そして...空想に満ちた一月が瞬く間に過ぎようとしてゆく
とっくの昔に失ってしまったはずのものが...
そのときめきは確かなものだった
抱きしめた時の肌の温もりも 息づかいも
行きずりだろうと、なんだろうと
何から何まで、僕にはかけがえがない
僕と同じものがあるのを感じた
そうして...僕は君の平安を祈り続ける

空想は過ぎてゆく...確かなものはこの身に覚えられる
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