虚無交換日記

神戸大学将棋部の住人たちによるブログ

レーティング選手権

2017-05-06 13:58:20 | NY
主将の名和です。GW中に四日市で行われたレーティング選手権の振り返りをしようと思います。

5/3 レーティング選手権特別予選会
数日前に特別予選会のことを思い出し、帰省がてら参加することに。早起きして六甲道から向かいました。今回は4対局行い、上位6名がレーティング選手権全国大会に進めました。

初戦で逆転負けを喫し、2回戦では、兵庫のY田君と当たりました。相手の先手中飛車に対し、ずっと自信のない展開でしたが、実際は駒得でこちらが良かったようです。しかし終盤、やっと勝ったと思った瞬間、勝負手をくらいかなり動揺しました。その後こちらが飛車の打ち場所を間違え、負けにしましたが、相手も玉を逃げ間違え、トン死。何とか勝ちを拾いました。最終手がとてもきれいな手だと思うので、考えてみてください。(下左図)
 
3回戦では序盤のリードを守り切り何とか勝利をおさめ、最終戦はアマ強豪のY橋さんとの対局になりました。戦型は再び相手の先手中飛車となり、一方的に馬を作られる展開に。なるべく早く動いていった結果、収まりがつかなくなってしまい、角損の代償に中央を突破しと金を作ることになりました。対局中は悪いと思いながら指していましたが、実際は難しかったようです。しかしその後攻め間違え、形勢を損ねたのが上右図。ここでは2八玉など、角を3六においたままのほうが良かったようです。本譜は6三角成だったので、4七とから攻めが続く形になり、後手が良くなりました。以下は駒損を回復して自陣を修復し、なんとか勝ち切ることができました。

この結果3勝1敗で上位6人に入り、全国大会に進めることになりました。

5/4 レーティング選手権全国大会1日目
1日目は予選を4局指します。予選は2日目と合わせて全部で6局行われ、4勝以上で通過です。途中で3敗しても、6局目まで指すことができます。実家のある大垣から養老鉄道というローカル線に乗り、のんびり四日市に向かいました。

初戦はなんと岐阜のN島君と当たりました。朝電車に乗っているときにふと当たるような予感がしたのですが、まさか本当に当たるとは思いませんでした。
N島君の先手で、7六歩8四歩6六角という見たことのない出だしに。こちらが角道を止め、穴熊に潜りました。まずまず指せていると思っていましたが、こちらのやや不用意な一手を確実にとがめられました。以下はいいところがなく、完敗でした。彼との対局は久しぶりだったので、残念でした。

2局目は特別予選会で対局したY橋さんとの対局になりました。相手のゴキゲン中飛車から43戦法のような形になり、相手の仕掛けにうまく対応することができ、迎えた下左図。
 
ここで2一飛成としたのですが、3一金打で差が一気に縮まってしまいました。先に3四香を利かすべきで、それなら先手がリードを保てていました。以下はさらにこちらに悪手が出て、敗戦。3敗で予選落ちなので、2戦目にしていきなり追い込まれました。

3局目は和歌山のN須さんとの対局になりました。とても気さくな方で、初対面にもかかわらず楽しくお話させていただきました。戦型は相手の後手石田で4二金と上がる形で、5六角から仕掛けていきました。相手に見落としがあり、飛車銀交換に成功。しかし終盤に悪手を連発し、迎えた上右図。ここは6九飛なら先手が悪かったです。7九金打には同馬~同飛成~6六金打で先手負け筋なので5八金ですがそれでは先手が悪いですね。本譜は4八飛だったので5九金で再逆転しました。以下も怪しかったですが何とか勝つことができました。

4局目は再び和歌山のS井さんとの対局になりました。相手の三間飛車からの相穴熊で千日手模様となりました。時間を相手より多く使っていたこともあり打開しましたが、微妙な仕掛けでした。以下こちらに両取りをうっかりするポカが出て悪くなり、最後も粘りを欠き完敗。悔いの残る将棋となってしまいました。これで3敗してしまったので、予選落ちが確定。2日目まで生き残ることができず、とても悔しかったです。

5/5 レーティング選手権全国大会2日目
予選落ちが決まってしまいましたが、2000点に届いていないレーティングを上げるためにも、全力で臨もうと思いました。

5局目は福岡のH口さんと当たりました。戦型は流行りの超速vs4二銀型になりました。少し前に部室で指していた経験が生き、序盤で時間をあまり使わずに進めることができました。中盤で慎重に時間を使いリードを広げ、勝ち切ることができました。

6局目は広島のU原さんとの対局になりました。戦型は角換わりでお互い手の出しにくい形になり、こちらが穴熊に組み換え、仕掛けを狙う展開になりました。3枚穴熊に組み替えることができ、相当勝ちやすいと思っていたのですが、終盤で差を縮められ、玉を引っ張り出されたのが下図。
ここでは4八飛なら先手が良いとはいえ、大変でした。5八銀打としますが、2枚換えとなり、最後に6七に角を打って受ける感じになると思います。本譜は8六歩だったので8三飛が攻防手となり、以下なんとか勝ち切ることができました。

予選6局で結果3勝3敗で、80人中52位でした。この大会で痛感したことは、将棋を指すうえでの体力と精神力の大切さです。棋力はもちろんですが、大会で勝ち抜くにはそれだけでは不十分だと再認識しました。この経験を生かして、次の大会でも頑張ろうと思います。
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