虚無交換日記

神戸大学将棋部の住人たちによるブログ

富士通振り返り<2日目、3日目>

2016-10-25 11:54:35 | NY
こんにちは。2回の名和です。かなり遅くなりましたが富士通の振り返りの続きを書こうと思います。

<2日目>
4回戦vs奥村(日本大学)
4回戦はオーダー予想が外れ、奥村氏との対戦になりました。戦型は相手の33角戦法で、序盤がとても長い将棋になりました。そして戦いが起こり、迎えた1図。

             1図                        2図
ここでは、17桂とぶつけた方が良かったです。実戦は39歩成とされてから17桂が手順かと思い45歩としましたが、以下39歩成17桂38とで苦しくなりました。読みが甘かったです。以下は完敗でした。チームも敗れ、入賞のためにはもう負けられなくなりました。

5回戦vs村口(早稲田大学)
5回戦はオーダー予想が的中。9戦の中で唯一3将での対局となりました。かなり層の厚い早稲田大学に勝つにはまずは自分が勝つことが必要条件だと考え、気合を入れて臨みました。相手は村口氏となりました。出だしは4回戦と同じでしたが、相居飛車の力線になりました。序盤で時間を使い、急戦調の構えにしたことが功を奏し、リードを奪うことができました。そして2図のようになりましたが、ここでは33桂の方が苦しいながらも良かったようです。本譜は42金23飛成と進み、リードが広がり、以下は勝ち切ることができました。9局のなかで一番良い内容だったと思います。チームも3−2勝ちで、会心の勝利でした。

6回戦vs坂本(九州大学)
6回戦は坂本氏との対局になりました。団体戦で坂本氏の相横歩取りを受けて立つ勇気はなかったので角換わりに誘導しました。棒銀を選択し、後手番ながらまあまあかなと思いながら迎えた3図。(なぜかこの図面だけ先後が逆になっています。)

             3図                       4図
ここでは43銀や、少しひねって36歩のほうが良かったようです。実戦は42金左だったので、55銀43銀22角と進み後手が良くなりました。以下は玉の堅さを生かし勝ち切ることができました。チームも4−1で勝ち。

7回戦vs黒川(名城大学)
名城大学には自分が小中学生のころから大会等で盤を挟んだ人も多く、対戦相手の黒川氏もその一人です。戦型は相手の角交換振り飛車となりました。手詰まりになりやすい戦型ですが、黒川氏にうまく動かれてしまいました。そのため悲観してしまっていましたが、実際は難しかったようで、4図を迎えました。直前の43銀が疑問で先手にチャンスが来ていました。ここでは当然同香成とし、以下同飛46歩同飛55馬とすべきでした。そこまで進めば先手良しです。実戦は56歩としてしまったのでチャンスを逃してしまいました。以下は必死に粘るも結局負け。黒川氏にここまで序盤をうまく立ち回られたのは初めてな気がします。戦犯を覚悟しましたが、自分の対局が終わる前にすでに神大が3勝を挙げていたようで、3−2勝ち。

2日目は3勝1敗で乗り切ることができました。特に早稲田大学戦で勝つことができたのは大きかったです。3日目の成績次第では優勝もあるのかと思いわくわくしてました。


<3日目>
8回戦vs長森(立命館大学)
8回戦は首位を走る立命館大学との対戦でした。一軍戦では一度も勝ったことがないですが、5人制で戦うのは初めてで、チャンスだと思っていました。相手は長森氏となりました。戦型は自分が後手で、角換わりとなりましたが、準備が全然足りませんでした。わくわくしている暇があれば少しでも準備しろという感じです。
  
             5図        
不本意な形で仕掛けられ、5図のようになりましたが、ここではまだしも38桂成から55角と打つべきでした。これを逃してからは全然ダメになってしまい完敗。9局の中で一番悔いが残る将棋となってしまいました。チームも2−3で敗れてしまいました。

9回戦vs大澤(北海道大学)
9回戦は大澤氏との対戦になりました。8回戦の負けはかなり痛かったですが、とにかく勝つしかなく、切り替えて臨みました。戦型は相居飛車を予想していましたが、大澤氏のゴキゲン中飛車となりました。銀対抗から相手の攻めを必死に受ける展開になりましたが、駒得で悪くないと信じて指していました。実際良くなったのですが、相手玉は穴熊で嫌な予感がしていました。そして迎えた6図。

             6図                        7図
ここでははっきり良くなったと思っていましたが、時間に追われて指した65桂が悪手。56飛と切られて青ざめました。65桂では当然77桂などと受けておくところです。56飛に対しても86金などと受けておけば先手が残していたようですが、動揺して同歩と取ってしまいました。そこで85銀でしたが、代わりに85金なら75の香車を抜けるのではっきり後手勝ちでした。85銀以下は77玉76金88玉87金89玉77歩79銀と進み7図。最初はこれでぎりぎり残しているのではないかと思っていましたが、74銀という手があることに気づき負けを覚悟しました。74銀に対して同香は58歩で後手勝ちなので、76飛と打つしかないですが、先手が勝てない流れだと思います。実戦は74銀ではなく64歩だったので再逆転し、なんとか勝つことができました。九死に一生を得るとはこのことだと思いました。チームも3−2勝ちで、勝てて本当に良かったと思いました。

8回戦で負けた時点で入賞は厳しいと思っていましたが、9回戦でライバル校が敗戦し、最後は前回順位の差で3位になることができました。最後まで諦めないことはやはり重要だと再認識しました。

結局個人成績は4勝5敗となり、負け越してしまいました。対戦相手が厳しかったとはいえ、欲をいえばもっと勝ちたかったです。秋季の個人戦はもう負けてしまいましたが、団体戦で全国に行き、リベンジしたいですね。

最後になりましたが、今大会では多くの方にお世話になりました。ありがとうございました。もうすぐ始まる一軍戦頑張ります。

 
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 女流アマ名人戦 | トップ | 秋季個人戦と一軍戦前の一言 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

NY」カテゴリの最新記事