今日もコンビニのビニール袋、そしてトートバックを引っさげてやってきた。いつもながらの気怠そうな表情で。そう、ライターSさんの登場である。
Sさんには編集部内に特別に設けられた席がある。通常、外部のライターは原稿のチェック、もしくはゲラの校正時のみに空いている席を使う。が、彼の場合は別。特例扱いとされ、所定の場所が用意されるまでになった。もちろん彼の長年の功績を讃えてのもの。
パソコンをソッと後ろから覗いてみる。あれ、昨日と同じ原稿だ。そう言えば昨日も一昨日と同じ原稿だった。一向に進展している気配はない。ともすれば後退している気配すらある。150行書かれていた原稿が白紙になっている時もあった。いつもいつもこの繰り返しで時間は過ぎてゆく。編集のジレンマを感じる瞬間だ。
Sさんには編集部内に特別に設けられた席がある。通常、外部のライターは原稿のチェック、もしくはゲラの校正時のみに空いている席を使う。が、彼の場合は別。特例扱いとされ、所定の場所が用意されるまでになった。もちろん彼の長年の功績を讃えてのもの。
パソコンをソッと後ろから覗いてみる。あれ、昨日と同じ原稿だ。そう言えば昨日も一昨日と同じ原稿だった。一向に進展している気配はない。ともすれば後退している気配すらある。150行書かれていた原稿が白紙になっている時もあった。いつもいつもこの繰り返しで時間は過ぎてゆく。編集のジレンマを感じる瞬間だ。