【新成人のみなさんへ】
平成25年の成人式は、雨から大雪へと変わりました。
厳しい天候でしたが、地を固める門出となることと信じます。
新成人となられた皆さま、おめでとうございます。
成人式を経たら、自立した個人として社会に迎えられます。
しかしながら、自分とは何か、大人とは何かなど、簡単にはわかりません。
まして日本の社会は、どこに所属しているか、誰の関係者か、という繋がりを重要視する社会であり、個人を見極めることが苦手な社会です。
自らを律し、社会的な視点をもち、他者に気を配りながら自分を探していく長い道のりを歩んでいかねばなりません。
親を頼ることができるのも今日までです。
信頼できる仲間を見つけ、自ら決めることができ、責任を負えることの清々しさを、少しずつ味わってください。
【今年の新成人】
千葉県の新成人は、60,162人で、昨年と比べると0.9%減り、最多だった1994年の106,793人から43.7%減少しているとのことです(千葉日報による)。
一方、千葉市では8,869人が成人となりますが、何と、これは昨年と全く同数です。
【成人を祝う会】
今日の成人式は天候が悪かったために、おそらく外で過ごすことができず、会場内にぎゅうぎゅう詰めで、朝からロビーは新成人でごった返しました。
千葉市の成人の集いは、若者による運営協議会が企画を進めています。
「ジャパン・カップ」日本選手権の優勝を目指して練習に励んでいるチアリーディング部の演技を見ることができました。
27名の部員が、活動しているそうですが、会場が一層華やぎます。
そして、10時半に開会です。
本日の式典では、3名の方々から新成人に向けて励ましやお祝いの言葉がありました。
●初めに、市長から。
成人を祝う会は他国にはなく、日本独特のものであり、埼玉県蕨市の成人祭が始まり。
成人を社会で祝おうとする国に生まれ育った幸せ知って欲しい。
また、この社会は、挑戦して失敗しても再チャレンジできる。
日々命の危機と向き合っている国もあり、みなさんは幸せな境遇である。
今日からみなさんは、支える側にまわり、期待している。
今まで支えられたことにも感謝を感じて欲しい・・・というような内容。
●次に、市議会議長から
私は今39歳だが、20歳の成人式に何を考えていたか。
友だちに会おう、というくらいだ。
大人になるとはどういうことかを考えてみたが、いろいろな意味がある。
肉体的に 法律的に 社会的に大人になるが、社会的に大人になるとは、責任と個人の確立ではないかと思う。
しかし、正解はない・・・と。
●最後に、教育委員会委員長から
みなさんは社会の重要な構成員。
札幌農学校のクラーク博士は、青年よ大志をいだけ!と言ったが、夢をもって欲しい。
日本は、今は厳しいが、だからこそ夢を持たなければ。
戦後の復興から立ちあがってきたのだから、頑張れるはず・・・。
そんなお話でした。
その後、アスリートや近所方々、中学校の先生方からビデオでメッセージが流れました。
これは例年通りです。
次に、2分の1成人(10歳)の新宿小学校4年生が会場に駆けつけて、ステージ上でお祝いをしました。
最後は、新成人代表の誓いの言葉を、美浜区の川本舞さんが述べ、そして大地讃頌を全員で合唱して閉会です。
ところで、今年は20人くらいに集団が、ステージに駆け寄ろうとして何度もダッシュし、職員に止められるということを繰り返しました。
例年、何らかの目立つ行為をする新成人はいますが、今年はいつもより人数が多くて執拗だったので、目立ちました。
きちんと式に臨んでいる多くの新成人には、申し訳ないと感じました。
大人としての門出です。
20歳までに、場に応じたふさわしい態度を身につけさせられなかった原因は何か。
そのために、彼ら自身は何を失い、社会は何を負っていくのか、ということを考え、社会として共有しなければならないと思います。
子どもたちの社会化を、家庭や学校だけに任せてはいないか。
家庭では生活習慣上の身近な躾をし、学校では知識をしっかり教え、そして、社会の一員としての知恵やルールは地域でも伝えねばならないと感じます。
【新成人座談会】
今年で3回目です。
学生、福祉施設の職員、消防職員、自衛隊、日本在住の中国人、会社員・・・と、さまざまな立場の新成人が18人、市長と車座で話し合いをしました。
今年は、きぼーるが出来て、千葉市の子ども参画事業に関わって育った世代が成人となり、行政との顔が見える関係が築かれつつあるように感じます。
顔が見える関係とは、互いの存在を認識している、という意味においてです。
千葉市の事業のことを知っている若者(市民)と、千葉市も彼らの関与を受け入れてきた、ということです。
新成人からは、こんなにたくさんの意見が出ました。
ご一読いただければと思います。
- 子どもの遊び場 きぼーるのような場を子どもたちは望んでいるのではないか。
- 市川の夜間中学で学び、そこで仲間作りをしたが、千葉市内にも夜間中学があれば、良い仲間ができる。
- 外国人との交流をする国際交流協会のような組織を、もっと小さなエリアで作れないか。国際交流協会の活動を誰も知らない。
- 国際交流に力を入れている高校にいたが、留学生を受け入れたり、模擬国連を推進していた。
- 子どものためのまちづくりをこれからもしてほしい。
- 自然を保ってほしい。都会のネオン良いが、緑の存在が落ち着くということを都内の大学に通い始めて感じた。
- 千葉みなとのあたりは、空気が悪いので、緑をもっと増やしてほしい。
- 良い環境と良い仲間に恵まれて訓練を受け、自然や仲間の必要性を知った。仲間意識を持ってほしい。
- こどもカフェに行っているが、そこは異年齢の交流が良い。
- こどもカフェは、みんなで話し合ったことが実現したものでうれしい。話し合う場も異年齢で意見を出し合った。
- 介護をしているが、思いやりが大事。タメクチで利用者さんを傷つけたことがあるから。
- SNSなど、他者を傷つけないよう気をつけたい。
- 千葉市のSNSでは、千葉市の人にしかわからない千葉市の良さをもっと発信してはどうか。
- 交通のことで困っている。JRは 津田沼までしか行かない。
- モノレールが高い。もっとアピールを。都賀から千城台まで270円は高い。
- (市長)モノレールの赤字の穴埋めは税金を使わなくちゃならないんだよ。学生の定期などは、検討できるかも。
- 敷地内の木を分ける活動をしているので、職場に声をかけて。
- 子育て教育は、家庭や学校だけでなく、地域でできないか。オレンジリボンの活動しているのに虐待が減らない。学校や家庭以外に子どもの居場所を作りたい。
- (市長)秘密基地つくって遊んでいた人手を挙げて→半分くらいいる。
- 中高でバレーホールをやっていたが、仲間の大切さを感じ、苦しい時に踏ん張れることも知った。
- 生徒会は達成感ある。
- (市長)他に、生徒会やった人はどうだった?
- マニフェストでは、やりたいこと言うが、行事をこなすことでいっぱいだった。
- 高校生活がつまらなくて、立候補した。
- チーパスがとてもいい。
- (市長)他の市でも同じようなことをやっているから、連携できるといいと思っている。
- 会社に専門技術を持っている若い人がいない。
- (市長)就職率高いのに、工業高校への進学が少ないのは何故なんだろう。
- 卒業後は就職をしなければならないと思われているからではないか。(中学卒業の時点では)まだそこまで決められない。
- 自分の言いたいことをスルーされることは良くないので、なくして行きたい。意見が言える社会を。