珍しい映画を見てきました。郵便局員のハーブ Herbert Vogel氏と図書館司書の妻ドロシーDorothy Vogelの二人が数十年に渡って給与から買い求めてきた現代アートを全米50州の美術館に寄贈した実話をドキュメンタリー映画にしたものです。老夫婦の物語ということ、経済的には裕福と言えない二人が全米で話題になるほどのコレクションを寄贈したということ、つい最近の実話であること、二人を映像で追ったドキュメンタリーということ、等々から興味をもって出かけた次第です。
娯楽的なものではありませんが、二人の現代アートに寄せる想いと、アメリカという社会がアートを大切にする様子が伺えたことで、満足して鑑賞してきました。何よりも、これまで興味のなかった現代アートに少しばかり関心が出てきたことが自分自身驚きです。映画の中で何人もの美術館員が声を揃えて言うことには、作品を必ずしも高く評価したり、気に入ったりする必要はない、嫌いだという気持ちは、感情を持って作品に接したことであり、こんなものなら自分でも出来ると思うのなら、それだけで自分ごととして捉えているのだから、それでいいのだ、それだけアートとの接点が出来たのだと言うのです。美術品を見る時にはその良さが分からなければいけないという、これまでもっていた通念を乗り越えるメッセージをいただいたことが大きいです。少しだけですが、現代アートを身近に感じられるようになりました。
英語の原題にある Herb & Dorothy 50x50 とは全米50州の美術館に各50点の作品を寄贈したプロジェクトからのタイトルなのですが、それらを一つのウェブサイトに集めた(複数の美術館を連携させた)ということも前例のない初めてのことだそうです。そのことも、ヴォーゲル夫妻の功績と言えるのでしょうね。ご主人は昨年亡くなられたそうですが、素敵なご夫婦でした。
http://vogel5050.org/#
娯楽的なものではありませんが、二人の現代アートに寄せる想いと、アメリカという社会がアートを大切にする様子が伺えたことで、満足して鑑賞してきました。何よりも、これまで興味のなかった現代アートに少しばかり関心が出てきたことが自分自身驚きです。映画の中で何人もの美術館員が声を揃えて言うことには、作品を必ずしも高く評価したり、気に入ったりする必要はない、嫌いだという気持ちは、感情を持って作品に接したことであり、こんなものなら自分でも出来ると思うのなら、それだけで自分ごととして捉えているのだから、それでいいのだ、それだけアートとの接点が出来たのだと言うのです。美術品を見る時にはその良さが分からなければいけないという、これまでもっていた通念を乗り越えるメッセージをいただいたことが大きいです。少しだけですが、現代アートを身近に感じられるようになりました。
英語の原題にある Herb & Dorothy 50x50 とは全米50州の美術館に各50点の作品を寄贈したプロジェクトからのタイトルなのですが、それらを一つのウェブサイトに集めた(複数の美術館を連携させた)ということも前例のない初めてのことだそうです。そのことも、ヴォーゲル夫妻の功績と言えるのでしょうね。ご主人は昨年亡くなられたそうですが、素敵なご夫婦でした。
http://vogel5050.org/#