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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

人生劇場 飛車角と吉良常

2021-08-06 23:27:22 | 邦画
東映着流しヤクザ映画のブーム先駆けとなった1963年の「人生劇場 飛車角」のリメイク作品
5年で東映ヤクザ映画も様式美に拘って製作してきましたから
内田吐夢監督も格調高く尾崎士郎の世界観を演出してくれていたようです。
何かの記念作品だったのか内田吐夢監督への敬意だったのか
製作大川博がクレジットされてるんですね
脚本は棚田吾郎
 
オリジナル同様飛車角=鶴田浩二、宮川=高倉健は変わりませんが
この5年で健さんのは宮川には貫禄が極端についた感は否めない
オリジナルくらいの宮川が丁度この作品にはあってるようで
こっちの健さんでは”極道に女はいらねぇ“感が体から滲み出ているから
おとよを巡っての三角関係はどことなくぎこちのなさが目立ちすぎて・・・
そして藤純子さんに二人の男の間で揺れ動くおとよのは女心が見えないんですよね
 
劇中の辰巳柳太郎吉良常のはセリフではありませんが
おとよの心は飛車角から全く揺れ動いてないような・・・
東映作品でのおとよは深作版を通しても、おとよを演じることで女優開眼した佐久間良子さんの右に出る方は未だ現れてきてないような
 
内田吐夢さんですから宮川の殴り込みは外側の定点カメラでの長回し
そして宮川の死を知って殴り込む飛車角のクライマックスの殺陣シーンではいきなりモノクロのは手持ちカメラに変わってしまうんですね
殺し合いしても仕方ない人間ん同士の業をモノクロ画面で表現したかったんでしょうか
エンドマーク出す寸前に紫と赤のスモークは山下将軍の血の海へと受け継がれて行ったんだと思わされた
 
東映チャンネルで「飛車角」四部作を見て連続しては見られてよかった気がする
 
1968年製作、日本映画、東映作品
内田吐夢監督作品
出演:鶴田浩二、若山富三郎、藤純子中村竹弥、大木実、信欣三、天津敏、山本麟一、村井國夫、山城新伍、遠藤太津朗、名和宏、亀石征一郎、八名信夫、佐藤晟也、関山耕司、小林稔侍、松方弘樹、左幸子、辰巳柳太郎、高倉健
 

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