日本映画専門チャンネルの今月の蔵出し名画座の番組
1958年の川口浩、野添ひとみの黄金コンビの青春映画
まぁこの映画の舞台となってる“親不孝通り”も正式名称ではありませんが、どうしても現代に生きてる私ですので福岡を舞台にした作品ではって見る前はそう思っていましたが
なんとこの当時銀座六丁目の飲み屋街の横丁を俗称で“親不孝通り”と住民やそこに屯する若者たちが自嘲気味にそうよんでたそうで
この映画の舞台もそこに屯しているセイガクたちの生態を描いたある意味無軌道映画だと思って見始めたものの
一応当時の風俗映画としての趣は醸せるようには作ってありましたが
こっちが望んでいた方向とは180度違った作品で
なんでこんな甘々な作品なんだ、時代的には日活の太陽族映画に対抗して作ってるはずなのに・・・
って見終わって調べたら原作がなんと川口松太郎大先生
って見終わって調べたら原作がなんと川口松太郎大先生
コリャそう言った方向に落ち着く映画だったのね
簡単に梗概を書くと親不孝通りを根城にし青春を女と酒に費やしてる若者の主人公は毎日享楽的な生き方をしてはいるものの
自分の姉がサラリーマンに妊娠させられて捨てられたことに腹を立てて
その男の妹と良い仲になりやはり妊娠させて捨てる行為で復讐を果たすものの・・・
この捨てられた女がなんと一人で生きて子を育てるという自立派の娘でしたが
いもうとを妊娠させられてことでサラリーマンは捨てた女とのよりを戻し結婚するから、妹と結婚してやってくれと謝罪して
主人公はなんとその女の元に・・・
まぁ無軌道であるはずの若者が良識の範疇で生きて行こうって言う八方めでたしめでたしの大甘映画だったとはねぇ
増村保造もこのような大甘作品を撮っていたんですね
完全にのっかった、梯子を外されたって言う映画だったなぁ
1958年製作、日本映画、大映作品
川口松太郎原作、増村保造監督作品
出演:川口浩、桂木洋子、野添ひとみ、船越英二、小林勝彦、三角八郎、市原和子、原真理子、潮万太郎、水木麗子、小山慶子、松村若代、竹里光子、春本富士夫、竹内哲郎、木村るり子、市田ひろみ、三宅川和子、瀬古佐智子、宮戸美知子、西川紀久子、須藤恒子、此木透、藤巻公義、若松健、南方伸夫