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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

玄海遊侠伝 破れかぶれ

2018-10-10 15:41:49 | 邦画
一日1本任侠映画を見ていく企画
本日の一本は大映がマキノ雅弘監督を招聘して作った「玄海遊侠伝 破れかぶれ」

今BSの日本映画専門チャンネルでは鶴田浩二特集を組んでいて
今月10月はこの作品のオリジナルとされる鶴田浩二の「日本大侠客」をOAしている
一応ここのブログでもこの「日本大侠客」は記事としてアップしてますが
一応時間潰しとかで日本映画専門チャンネルでのOAを見ていたら無性に
勝新太郎のこの映画が見たくなって

録画の山を漁ってみたらいつだかよくわかりませんが、日本映画専門チャンネルで録画したのを見つけましたので
吉田磯吉は堅気の方ですが一応ごんぞうたちとの交流とかその生き方から
十分に侠客とも言える人物なのでこの"一日1本任侠映画を見ていく企画"にも合致するだろうと・・・

日活が経営的にたち行かなくなりつつあった頃に高橋英樹でマキノ雅弘監督は
健さんの「日本侠客伝 斬り込み1をセルフリメイクした時には原作脚本の笠原和夫の名前は表に出て来ていませんでしたが

この大映作品では原作脚本、笠原和夫と堂々とクレジットされていましたし
東映作品より20分以上長尺になってましたねぇ
鶴田浩二作品より大分趣が違って感じるのはやっぱ勝新太郎と鶴田浩二のキャラクターの違いだろう
どっちがどっちとも言えないが
キャラクター違いとの一言で片付けられないのが

おりゅうを演じてる東映版の藤純子と大映版の安田道代の演技と言うか妖技と言うか、艶技の違いだろうか
純子姐さんは艶技だったのに対し道代さんの方が妖技だったんですね
笠原脚本の肝であるおりゅうさんが磯吉に一目惚れして身売りして500円を渡し
心の裡を吐露したときの台詞
"若松、よか海・・・、よか町・・・"って言う心を外景に託し
3年後に主人公に裏切られ
"若松汚なか・・・、海も町も・・・"って言わせる
笠原和夫意図はこの映画でもちゃんと残されていたんですが

こう言っちゃいけないのかも知れないが男心の描写に優れている笠原和夫は表面的な女心しか書けない
しかし、安田道代は"若松、よか海・・・、よか町・・・"っていった後に
"おちちが・・・おちちが痛い・・・"って言わせてるのはマキノ雅弘の真骨頂ですよねぇ

丁度この頃松方弘樹は市川雷藏の跡目として大映に移籍していたンですか
いい役をもらっていた
山麟さんがオリジナルでの松方弘樹のお父さんの役を演じていたンですね

最後に一言、なんと天津敏さんがオリジナルとリメイク両方に出演されてるんですね

1970年製作、日本映画、大映作品
笠原和夫原作脚本、マキノ雅弘・永田俊夫脚色、マキノ雅弘監督作品
出演:勝新太郎、松方弘樹、安田道子、南美川洋子、津川雅彦、京マチ子、岸田森、山本麟一、和崎俊也、美川陽一郎、水島道太郎、北村英三、長谷川弘、木村元、天津敏、北野拓也、和田哲児、杉山昌三九

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