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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

若林奮『Ⅰ-4-3 LIVER OBJET後からの試作』

2015-09-12 06:20:34 | 美術ノート
 対になった上部の物は下部を遮蔽する蓋のようなものなのだろうか、それにしては大きさに微妙な差異があり密着には至らない。
 微妙にズレがある蓋だと考えることも出来なくはない。

 上部にある(写真において)平面上の物には下部の物に接合可能な穴がある。中心の穴もしくは一か所だけは接点を同じくする、つまり、穴の間隔は相似形である。

 開閉可能に見える扉のようなものが右端についているが、あたかも決して開けてはならないというように上からテープ状な抑えが頑丈に止められている。しかし、それすら開閉自由であるかの器具の設置がある。
 要するに開けられることを前提に作られてはいるが、決して開けてはならないという密約が存在しているような平面的な物体には、《建前と本音》の奇妙な不具合がある。


 下部の平面に付着しているものは何を暗示しているのだろう。
 球体の半分を伏せたもの…先の円い棒状の物に幾本かの紐が束ねて止められ、それはあたかも球体に関連付けられるかのように下に潜り込んでいる。(ひも状のものは通信・司令の暗示かもしれない)
 先の円い棒状の物体から雨粒状の物が付着している。
 右上には円柱を半分にし、切り取った物が二つ並列している。


 一体これらは何を示唆しているのだろう。
 地球における何かの威力、脅威の暗示だろうか。球体を地球の一端と考えるならば、この先の円い円柱状の物は、ひどく巨大で威圧的である。

 風景、心象風景は押しつぶされそうなほどに不自由な拘束と重圧があるのみである。ぎくしゃくとした生理、解放を許されない状況の空気感。生きることの人権を否定されているような空間。
 明るい解放感や自由に見放されたような悲劇的な空気が漂っている。
 大きな重圧に左右され揺れ動く、まるで戦火の下の光景を感じざるを得ない得体の知れない空気の振動、そういう感慨を抱いてしまった。
 不思議な振動は見る者をマイナスの世界へと誘う。


(写真は神奈川県立近代美術館/葉山『若林奮 飛葉と振動』展・図録より)

『銀河鉄道の夜』76。

2015-09-12 06:10:19 | 宮沢賢治
そしてきゅうくつな上着の肩を気にしながらそれでもわざと胸を張って大きく手を振って町を通って行きました。


☆照(あまねく光が当たる=平等)の記を兼ねている。
 基(根本)の教(神仏の教え)を重ねた題(テーマ)の趣(ねらい)は、新しい。
 重ねた二つの講(はなし)である。

『城』2081。

2015-09-12 06:01:46 | カフカ覚書
それにいささかむっとしたKは、そうでなかったらしなかったほどくわしくフリーダのことを話しはじめ、彼女がいかに困難な状況のもとで学校のなかでともかくも所帯と言えるようなことを切りまわしているかを説明してきかせた。


☆先祖のわずかな苛立ちに、そうでなかったらしなかったほど詳細にフリーダ(平和)のことを話しはじめた。いかに困難な状況のもとで宮(来世)においての先祖の罪の責任を考えていたのだ。