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続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『国道の子供たち』8。

2021-06-23 06:03:30 | カフカ覚書

じきにぼくはもっと大きく揺っていた、風はもう涼しく吹いて、空には飛んで行く鳥のかわりに、顫える星があらわれていた。


☆まもなくわたしはブランコ(公平・公正)を強く揺らしていた。風は冷ややかに吹き空には飛んで行く鳥のかわりに戦慄する運命の星が現れた。


『国道の子供たち』7。

2021-06-22 06:11:43 | カフカ覚書

 それから小鳥の群が火花のように飛び立った、目でそのあとを追いながら、かれらが人息に高く高く上って行くのではなくて、ぼくが墜落していくような気がした、ぼくは網に難くしがみついて、心細さのあまりすこしブランコを揺りはじめた。


☆それから鳥が飛散し、輝いて見えたので後を追った。一呼吸で昇っていくのを見ていると、それは本当ではなく、わたしが落ちていくようだった。わたしは網を固くつかんで、不確かにブランコ(公平・公正)を揺らし始めた。


『国道の子供たち』6。

2021-06-21 06:18:33 | カフカ覚書

夕方になって、僕はステッキをもったひとりの紳士がゆっくりと散歩して行くのを見た、腕を組み合せた二、三人の女の子が挨拶しながら傍らの草のなかによけてそのひとに道を譲った。


☆終末(この世の終わり)、一つになぅた大群が、ゆっくり留まっているのを見た。哀れな人たちは、対になった作り話を註解しながらも敬意を払っていた。


『城』3670。。

2021-06-10 06:10:56 | カフカ覚書

さあ、もう出ていってちょうだい、出ていって!」
 kは、すでに玄関にいた。ゲルステッカーがまたもや彼の袖口をつかんだとき、お内儀が、彼にむかって叫んだ。
「あす、新しい服ができてくるのよ。もしかしたら、あなたを呼びにやらせるかもしれません」


☆さあ、すでに一時的に閉じています。Kは産褥(お産のためのベッド)にいたが、ゲルステッカー(死神)が再び彼の袖口をつかんだ時、女主人は、彼に向かって叫んだ。
「新しい氏族として迎えに行くかもしれません」


『城』3669。

2021-06-09 06:01:40 | カフカ覚書

びっくりなさって」
「いいえ、たぶんそういうことだろうと見当がついていましたよ。あなたはたんなるお内儀さんだけじゃない、とさっきも申しあげたでしょう。あなたは、なにかほかの目的をもっていらっしゃる」
「わたしの目的は、美しい衣裳を身につけることだけですわ。あなたは、おばかさんか、子供か、でなければ、腹ぐろい危険人物だわ。


☆驚きましたか」「いいえ、そんなことだろうと思っていました。あなたはただの女主人ではない、あなたは目的を持っている」
「わたしの目的は立派な氏族になることだけです。あなたは、その親密さ、先祖の子供、あるいは先祖の腹を立てている重大な人物だわ。