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はようせいがきいたのか、1週間後におばさん妖精が来て一本の苗木を植えていきました。
「毎日水をやって下さいね。一ヶ月ほどでお鐘がなると思いますからね」と言って消えました。
お金の成る木です。
金魚これでお金持ちになれると思ったのです。
1ヵ月ほど毎日水やりましたよ。
いつお金ができるのか、楽しみにしていたのです。
ところが、一ヶ月ほどしたらできたのが、直径が1メートル、高さが2メートルほどの釣鐘です。
庭に釣り鐘の付いた木ができたのです。
おっさん妖精を呼びつけましたよ。
「なんだ、これは。俺が言ったのはお金の成る木だよ。こんな釣り鐘の成る木じゃない」
「えっ、そんな、これは鐘のなる木じゃないですか、貴方の願い通りですよ」
「えっ、まぁ、金違いだとしても、俺のはお金と言っただろう、これだと鐘のなる木じゃないか」
「だから、よく見て下さいよ。竜頭の所に尾が付いてるでしょ。あんなたころに、シッポが付いた釣り鐘なんてこれだけですよ。あのシッポが枝に絡みついて、何もしなくてもぶら下がるのですから、便利でしょ」と言うのです。
本当に思ってみると、本当に竜頭という釣り鐘を吊す部分にシッポが付いていて、それが枝に絡みついてぶら下がっているのです。
「尾鐘の鳴る木、貴方の願い通りじゃないですか」と言われる始末です。
私の庭には、シッポの付いた釣り鐘が、毎月一度鳴っています。
音はそこそこ良いので、どこかのお寺さんに、売れないかなと思っています。
但し、輸送費はお寺さん持ちでお願いします。