夕焼け金魚 

不思議な話
小説もどきや日々の出来事
ネタ控えです

NHK俳句兼題「蓑虫」

2024-08-15 | 日記
NHK俳句で兼題「蓑虫」で俳句を公募してます。「蓑虫」は「三秋」の季語です。ミノガ科のガの幼虫。体から分泌した糸で樹木の枝や葉を綴り、蓑(雨具)のような巣を作ってその中に潜む。枝にぶら下がって揺れる様は寂しげ。鬼の子ともいう。「チチヨ、チチヨ」と鳴く言われ「蓑虫の父よと鳴きて母もなし  高浜虚子」と言う唄もあります。例句として下記があります。蓑虫になりてもみたき日和かな    片山由美子蓑虫に叶は . . . 本文を読む
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小川軽舟「名句水先案内」永遠に

2024-08-14 | 日記
今回紹介する句は今井聖氏の句集「九月の明るい阪」です。 永遠に下る九月の明るい坂日本人にとって特別の八月が終わって、九月の普通の暮らしに戻る。子供達は夏休みが終わって学校に戻る、その九月の明るい坂なのだ。それだけに「永遠に下る」が意外な印象がある。作者は団塊の世代に属し年齢的な下り坂のいくえを暗示する。それでもこの句の印象はあくまで明るい。上りきった後の下り坂は体も楽だ。もう頑張って登る必要は無い . . . 本文を読む
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小川軽舟「名句水先案内」萩に雨

2024-08-13 | 日記
今回の句は中原道夫氏の句集「一夜劇」の一句です。 萩に雨こんな日もなければ困る    家でゆっくりするのに雨が降ったのはお誂え向きだ。 明日のことは明日考えよう。人生にはこんな日もなければ困る。 句跨がりの独白に思わず頷いてしまうと軽舟氏は評している。 萩の唄としては        芭蕉       一家に遊女も寝たり萩と月        加賀の千代女   あまりては月に戻すや萩の露        . . . 本文を読む
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小川軽舟「名句水先案内」人生の

2024-08-12 | 日記
今回紹介する句は、深見けん二氏の句集「菫濃く」から 人生の輝いてゐる夏帽子   です。小川軽舟氏は「人生が輝く」という気取った慣用表現を平然として使っていることに驚くという。慣用表現は通俗的で俳句で使えば陳腐になりかねない。その慣用表現を一瞬で俳句にしたのが、「夏帽子」だという。俳句は愛唱されてこそ名句になる。誰にでも受け入れられる親しさが必要である。ふとした時に口ずさまれる親しさが必要だという。 . . . 本文を読む
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小川軽舟「名句水先案内」嵐山映れる

2024-08-11 | 日記
今回紹介する名句は後藤比奈夫氏の句集「喝采」2019年  嵐山映れる水に扇置く  後藤比奈夫氏は2020年に亡くなられている。 御年百二歳の時の唄である。 どうしても死を見つめての辞世の句と感じるのです。 軽舟氏の評では、「嵐山映れる水に」の「に」に味がある。茶席の山水画の前で居ずまいを正して、膝前にすっと扇を置いて掛け軸の山水を拝見する。あの呼吸を感じる。こういうのを名人芸と呼ぶのだろうと評して . . . 本文を読む
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小川軽舟「名句水先案内」かなぶんに

2024-08-10 | 日記
今回の名句案内は、岸本マチ子 句集「鶏頭」より かなぶんに好かれて女盛り越す   です。 小川軽舟氏はかなぶんが部屋に入り込んで飛びついてきた。もう悪い虫が付く年でもないというユーモアがある。「女盛り過ぐ」ではなく「越す」の処に注目して欲しいという。「過ぐ」の喪失感が「越す」では乗り越えられているような気がすると評している。 金魚もこの「過ぐ」ではなく「越す」ところに女の決意が感じられます。岸本マ . . . 本文を読む
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小川軽舟「名句水先案内」サラダさっと

2024-08-08 | 日記
今回の名句案内は正木ゆう子の句集「羽羽」より サラダさっと空気を混ぜて朝曇    です。小川軽舟氏は「暮らしの中の実感を掬い上げることは俳句の得意とするところだがそれにしても上手い」と評している。 短歌に「サラダ記念日」があるなら、俳句に「サラダさっと」があると言いたい。 季語「桃」で詠んだ これうまい決めた本日桃の日と  をサラダに変えて これうまい決めた本日サラダの日 としてもだめですね。 「 . . . 本文を読む
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小川軽舟「名句水先案内」小瑠璃飛ぶ

2024-08-07 | 日記
本日8月7日の読売新聞の朝刊kodomo俳句に 「はなびがねちょっととおくにみえたんだ  佐藤颯祐」 の作品が載っていました。 「ね」を使っています。 えっ、俺って小学生俳句レベルとガッカリすると同時に「ね」を切れ字に使う人が私以外にもいるのだと勇気づけられるというか、うれしかったです。 「どうだ」と言いたいですね。 若い人(小学生ですが)と同じ感性持っているのだといいたい。 ちょっと若すぎる人で . . . 本文を読む
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NHKラジオ文芸欄兼題「鰯」

2024-08-05 | 日記
鰯は秋の季語です。目刺しになると春の季語。NHKラジオ文芸欄にて兼題「鰯」で俳句を募集中です。 まず一句。 見つめられ 一皿いくらの 鰯買う 鰯の目 われを買えと みつめられ 鰯の目 目刺しは嫌と 見つめられ 皿に盛られた鰯が私を見るのです。 鰯って目が大きいのです。  刺されたら痛いだろうと鰯買う 金網に片身とられて鰯焼く  肌を焼く炎見つめる鰯の目 浜辺にて夕日で焼いた鰯食う 目刺しにはなりた . . . 本文を読む
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通販俳句生活兼題「墓参」2

2024-08-04 | 日記
兼題「墓参」です。墓参りといえば、親戚、故郷、旧友等が類想できます。 そこで一句 信仰は無いけどなぜか墓参 父母も信じてないか墓参 信仰心が無くても墓参りはするようです。 自分の老いを実感するのも墓参りです。 子の成長は自分の老いの証拠。 きつくなる さかみちのぼる 墓参 おいてかれ  一人で歩く  墓参 子が洗う 指示するだけの  墓参  お墓には誰にも言えない愚痴を言うこともあります。  墓参 . . . 本文を読む
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