今回の名句案内は正木ゆう子の句集「羽羽」より
サラダさっと空気を混ぜて朝曇 です。
小川軽舟氏は「暮らしの中の実感を掬い上げることは俳句の得意とするところだがそれにしても上手い」と評している。
短歌に「サラダ記念日」があるなら、俳句に「サラダさっと」があると言いたい。
季語「桃」で詠んだ
これうまい決めた本日桃の日と をサラダに変えて
これうまい決めた本日サラダの日 としてもだめですね。
「サラダさっと」の爽快感にはかないません。
ところでスポーツ俳句というものを公募していたので応募してみました。スポーツ全般なので、どう詠もうかと思っていたら、オリンピックの100メートルがあったので詠んでみました。
夕金風は無理なので会話は無し。
100メートル走のスタートの緊張感を考えてみました。
そこで一句。
夏蝶も位置についてで羽休め
ヨーイ後は鼓動も止めよ夏の蝶
白線の先に夏蝶疾走す
真っ先にテープ切り裂く夏の蝶
白線の上に夏蝶羽休め 夕金魚
1句目と5句目同じ羽休めでした。
作っているとき気が付きませんでした。
仕方ないですね。