スーパーの鮮魚部に行くと、本マグロありますと書いてあることがあります。本マグロって本当に、本のマグロなのかなと思って聞いてみました。「本マグロって、もしかして絵本」「まさか、金魚さん。本物の本マグロですよ」「本物のと言う意味の本なの ?」「いえ、本状の肉が付いたマグロって意味なんですよ。知りませんでした」「本状のトロと言うこと ?」「ええ、最近のマグロは高速で移動するので、エラ呼吸だけでは筋肉の隅 . . . 本文を読む
近所に喫茶店が新しくできました。コーヒーは私は自分で入れたコーヒーが一番旨いとかってに思っていますが、時々はこの喫茶店に行っています。若い店主であまりコーヒーのことを知らないのに喫茶店が好きと言うだけで始めたお店なので、コーヒーの蘊蓄を一席ぶつのに丁度良い相手なのです。しかも、所謂余所者なのでこの街のことも詳しくないし、町の役員としてはこの街のことを教えると言う名目もあるのです。それに、マスターの . . . 本文を読む
私達の世代で、フォークの神様と言えば岡林信康です。「山谷ブルース」や「私達の望むものものは」等メッセージ性強い唄が特徴です。そんな風にいうと「いやいや、フォークの神様は吉田拓郎でしょう」と言う人が必ずいる。「音楽性は吉田でしょう」というのも必ずです。まぁ、私としてはどちらでも良いのですけど、二人のやりとりを聞いてるのも楽しいものです。二人で「フォークの神様は岡林だ」「いいや、吉田だ」と言い合ってい . . . 本文を読む
近所にちょっと変わった時計を売っているところがあります。以前はカラクリ時計が主だったのですけど、最近は砂時計が主な商品だというのです。今時は携帯電話にも時計機能があるので、時計を買わなくなりますけど、やっぱり腕時計を見る癖が付いている世代なので、腕時計が壊れると困ります。「どのような時計をお求めですか」と言われても困るのです。「安くて正確ならそれでいいよ」「デジタルの物でしたら安いですけど」「デジ . . . 本文を読む
はようせいがきいたのか、1週間後におばさん妖精が来て一本の苗木を植えていきました。「毎日水をやって下さいね。一ヶ月ほどでお鐘がなると思いますからね」と言って消えました。お金の成る木です。金魚これでお金持ちになれると思ったのです。1ヵ月ほど毎日水やりましたよ。いつお金ができるのか、楽しみにしていたのです。ところが、一ヶ月ほどしたらできたのが、直径が1メートル、高さが2メートルほどの釣鐘です。庭に釣り . . . 本文を読む
「なんだ、お願いするだけかよ。詐欺みたいなものだな」「失礼な、お願いするだけじゃないですよ。ちゃんと願い事は百パーセント叶えているのですから」「百は凄いね。何件請け負ったのかな」「一件です」「一件受けて一件成就ですか、それは凄い」「あっ、馬鹿にしてますね。私のしたことは今も芝居とかになっているのですから、有名なんですよ」「何したの ?」「400年ほど前に、大石という方に吉良という方をお会いさせたの . . . 本文を読む
朝コーヒーを飲んでいたときです。シンクに置いてあった小バエ取りに、珍しく小バエがくっついていたのです。馬鹿な小バエがいるもんだなと思って見ると、小バエと違っていました。妖精です。小さな人型に羽が生えている妖精。ただ、ちょっと違っているのが頭の禿げたオッサンなんです。オッサン妖精が小バエ取りの粘着棒に捕まって何か言っているのです。耳を近づけると、蚊の鳴くような声で「これ、耳に入れて」と言ってるのです . . . 本文を読む
「金魚さん、相合体験傘の上級編を作ったので、体験してみて頂けませんか」アミューズメントパークのアトラクションを作っている、あの相合体験傘を作った方から言われたのです。「私は、もう相合傘する歳じゃないですよ」「良いじゃないですか。今度は男性版も作ったので、それ体験して、感想言って頂けませんか」「まぁ、私で良ければしますけど」あまり気乗りのしないのですけど、面白そうかなとも思ってやってみました。上級編 . . . 本文を読む
夏休みに入って、学校のプールも開放されています。水の事故が多いので、プールの監視人として町内役員も動員されるのです。ところが、動員される役員がプールサイドで、熱中症になる危険があるのです。プールサイドって意外と日陰がないし、特にコンクリートの照り返しで暑いのです。「金魚さん、なにかいいものありませんか」と言われて紹介するのが、「ヒヤシマス」です。ヒヤシンスと同じ、キジカクシ科でヒヤシンスの方が有名 . . . 本文を読む