労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

世界経済に雪崩れ発生か?

2008-07-26 01:53:03 | Weblog
 CRB(商品指数)が急速に下落している。石油、穀物、金、鉄、非鉄金属の価格が急落している。

 アメリカなどが先物取引の規制に乗り出して、商品先物市場から資本が逃避しているためとも言われているが、もう一つには(アジア・欧米・日本における)急速な「需要」の減退を見ているのかも知れない。

 それともう一つの雪崩現象は円通貨の急速な下落である。円の急速な下落はCRB(商品指数)の急速な下落を相殺するものだが、それ以上に世界がアジアの経済、特に中国、韓国、そして日本の経済の先行きにたいする先行きに不安を感じていることのあらわれであろう。

 もちろんその不安はヨーロッパ経済、特にドイツとフランスの経済の先行きにたいしても存在する。

 では一体、現在の世界で何が起きているのであろうか?

 もちろん、「需要」の減退である。この「需要の減退」(供給にたいする需要の不足)は、これまでの過剰生産とは少し違ったかたちを取っている。

 原材料の異常な高騰が背後にあって、それが再生産を攪乱しているのである。すなわち、原材料の価格は高騰したがそれを自分たちが生産する商品価格に転嫁することができない(原材料の値上がりを製品価格に転嫁すれば商品が高くなって売れない)ということが現実に起きつつあるとしたら、それはすでに世界的な規模で資本価値の崩壊が始まっていると言うことであって、過剰生産の一つの表現にすぎないのである。

 こういった過剰生産が恐慌として発現するには、信用制度の動揺と結びつく必要があるのだが、世界資本主義の信用制度はすでにかなりの程度にその信用が毀損されている。したがって今後の世界経済の動向いかんでは相当強烈な嵐の時が来るかも知れない。

 

 

 

  

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