労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

中国の労働者学生の反日行動を断固支持する

2010-10-18 00:42:52 | Weblog
 尖閣諸島をめぐる日本と中国の確執は新たな局面を開きつつある。

 つい先日までの中国資本主義と日本資本主義の醜悪な“夫婦げんか”は、金の卵を産むニワトリをフライドチキンにして食べてしまおうという愚かな試みであり、いわばバカと阿呆が自分で自分の首を絞めて喜んでいるようなものであったのでわれわれも笑って見ていたが、先週の土曜日から内陸部の労働者と学生がこの運動に参加するにおよんでこの運動は急速に変容しつつある。

 中国で許される大衆運動は“愛国運動”だけであるので、あらゆる自発的な運動は、“愛国運動”として現れざるをえない。

 これは1980年のポーランドにおける労働者の闘いが、当時、ポーランドで許容されてきた信仰の自由をめぐる闘争として現れたのと同じである。

 しかし、どの階級闘争も、どのような服装をまとおうとも、その真の性格はすぐにも明らかにならざるをえない。

 そういう意味では、現在の中国の反日・愛国運動も現在の中国資本主義が抱えている矛盾、すなわち国内の不均等発展の結果、内陸部が取り残されている、学生の就職難が深刻化していることの表れであり、それはすぐにでも中国資本主義への労働者の闘争として現れざるをえない。

 中国の労働者の階級闘争は、ベルサイユ条約に反対する北京の学生数千人が1919年5月4日、天安門広場からヴェルサイユ条約反対や親日派要人の罷免などを要求してデモ行進をしたこと(五四運動)から始まった。

 このデモは、日本軍国主義の中国侵略に反対する反日デモとしてはじまったが、この運動はすぐに労働者農民の専制に反対する闘争となり、その結果、中国共産党が生まれた。

 中国共産党は、中国の資本主義的な繁栄に酔いしれて、自分たちの出自すら忘れてしまっているが、すぐにでも現在中国で進行している事態の重大性を思い知ることになるであろう。