日本の仏教には心の動きを探求する「唯識(ゆいしき)」という教えがある。興福寺寺務老院(会社に例えれば会長)多川俊映さんがその第一人者である。
昨年、昭和大仏・青龍寺織田隆玄住職からも「唯識」のことを学びました。
昨年11月にドイツ出身、41歳のザイレ暁映さんが「堅義(りゅうぎ)」を終え、一人前の僧侶になりました。機会があれば、このお二方の法話を聞いてみたいと思います。
多川さんが情報に追われて落ち着かない日々の中、充実した生活を送るにはどうすればいいのか。生きるヒントを次のように語っています。
「情報の時代と言われ、一方で心の時代と言われています。どちらもそうなのでしょうが、人間は自分に好都合な情報を求めることに必死です。歩いていても端末での情報摂取に余念がない。でもそれは情報の浅瀬をあてもなくさまよっているようなものです。そうなると情報を咀嚼して一つ一つ深く考えることも、味わうこともできない。それでは心は疲れてしまいます。仏教のいろいろな考え方のなかで大事なのは「知足(ちそく)」、つまり「足るを知る」ということです。それはある種の穏やかさを生み出します。」
(週刊新潮3月12日号 佐藤優の頂上対決 多川俊映 抜粋)
昨年、昭和大仏・青龍寺織田隆玄住職からも「唯識」のことを学びました。
昨年11月にドイツ出身、41歳のザイレ暁映さんが「堅義(りゅうぎ)」を終え、一人前の僧侶になりました。機会があれば、このお二方の法話を聞いてみたいと思います。
多川さんが情報に追われて落ち着かない日々の中、充実した生活を送るにはどうすればいいのか。生きるヒントを次のように語っています。
「情報の時代と言われ、一方で心の時代と言われています。どちらもそうなのでしょうが、人間は自分に好都合な情報を求めることに必死です。歩いていても端末での情報摂取に余念がない。でもそれは情報の浅瀬をあてもなくさまよっているようなものです。そうなると情報を咀嚼して一つ一つ深く考えることも、味わうこともできない。それでは心は疲れてしまいます。仏教のいろいろな考え方のなかで大事なのは「知足(ちそく)」、つまり「足るを知る」ということです。それはある種の穏やかさを生み出します。」
(週刊新潮3月12日号 佐藤優の頂上対決 多川俊映 抜粋)