あさやん通信

おいらの日記、徒然なるままに!

島津源蔵の訓語

2010-01-09 01:36:50 | いい話
日本の十大発明家の一人であり、島津製作所の二代目島津源蔵の訓語です。現在でも島津創業記念資料館に展示されています。
島津製作所は1875年に初代島津源蔵が設立した会社で、2002年には社員の田中耕一さんがノーベル化学賞受賞したとスゴイ会社ですよね。

 二代目島津源蔵



<事業の邪魔になる人>

自己の職務に精進することが忠義である事を知らぬ人
共同一致の融和心なき人
長上の教えや他人の忠告を耳にとめぬ人
恩を受けても感謝する心のない人
自分のためのみ思ひ他人の事を考えぬ人
金銭でなければ動かぬ人
艱難に堪へずして途中で屈服する人
自分の行ひに就いて反省しない人
注意を怠り知識を磨かぬ人
熱心足らず実力なきに威張り外見を飾る人
夫婦睦じく和合せぬ人
物事の軽重緩急区別の出来ぬ人
何事も行ふにも工夫をせぬ人
国家社会の犠牲となる心掛けのない人
仕事を明日に延す人


<家庭を滅す人>

自分の一家と国家とのつながりを知らぬ人
両親及び兄姉を敬わず夫婦和合せぬ人
身分相応を忘れる人
毎日不平を言うて暮す人
相互扶助を知らぬ人
嘘を言ひ我儘を平気でする人
不用の物を買ひたがり無駄事に多くの時間をつぶす人
夜更ふかし朝寝をし実力を養成しない人
失敗したときに勇気を失ふ人
非礼なことを平気でする人
今日積む徳が明日の出世の因となることを知らぬ人
先輩を軽んじ後輩に親切に尽くさぬ人
他人の悪口を言ひ争ひを好む人
秩序を守らぬ人
今日一日の無事を感謝せぬ人


以上の三十ケ条はいづれも処世の要諦であって充分に之を理解し且つ実行に努むる時は

職務上独特の技術を発揮して無くてはならぬ人となり
人格を向上し性格を円満ならしめ諸人の愛敬を受け
以て立身立家立国の三大任務を完成することができる

然るに若し之を読むも皮相にして底の真理を味解するに至らず或はただ知るのみにして之を貫き行ふの熱意を欠く者は必ず一身一家を破滅の淵に陥れるのである。