サルの方丈記

キャンドゥーサルの日記風ブログ

藤本流 ものづくり

2013-02-02 07:41:19 | Weblog
東京商工会議所の新年講演会で
東大の藤本さんのものづくりを聴いてきた

渡された資料はほとんど使わず
何故か一番前に座ったサルの目を見て
日本のものづくり
100分間一本勝負
の個人授業となった

「日本のものづくり」

冷戦の20年→日欧米先進国内でのグローバル

1989年前と後

冷戦後の20年→新興国を含むグローバル
そして日本は①中国(1/20の賃金)の出現 ②円高パンチ ③デジタル化(IT)三つの強烈パンチを食らい暗黒の時代となりた
③は特にモジュラー型(レゴブロック方式)でどの国でも作れるもので日本は敗退(テレビ・パソコンいわゆる家電)

日本が強い擦り合わせ型(サッカー方式・アナログ)はいずれもまだしぶとく残る
擦り合わせも2つ:工程と部品
30年前に浜松の中堅企業30社を調査し、現在生き残っている会社は29社(淘汰された企業は一社のみ)
これに付随する一次、二次の会社もしぶとく生き残っている
しぶとく生きるとは、
二輪に軸足を置いていたも会社が自社が持つ技術を四輪に応用
中国の出現で競争力を失った企業がコアを残して東南アジアで復活また挫折そしてまた復活
土下座してでもしぶとく生きる

産業とは「設計情報と空間を共有する現場の集合」
企業とは「同一資本の支配下にある現場の集合」

いずれもキーワードは「現場」となる

強い現場=サッカー

日本の失敗:
特に大企業の経営トップ、本社部門が
自分達が持つ 生産子会社にレッドカード

共通の目標は欠如し
場の空気を読みすぎ
周囲が見えすぎ
責任の先送り
責任・任務の曖昧化
指揮官の混乱
あほな本社は茶坊主が多い!本当に多い!
大切は現場!

中国:「コピーの国」と断言 (=これは山東省青島の紡績工業を経験したサルも同意見)
   20年前は賃金 1/20であったが、5年で2倍のペースで賃金上昇 上海は現在 日本の1/3となる
   現在起こっている状況は、すでに日本の企業では中国よりもコスト競争で勝っているところも数多く出現
タイ:昨年の賃金上昇40%、よって現地参入の日本企業は人員を多能工化へ、もしくはそれが出来ねば、離職率100%と見立て
   品質検査を5重にする-検査検査検査しかない

新興国では、「トヨタ方式で効率を上げないと」成り立たないことをだんだん分かってきた
正味作業時間(=生産性)が問われる


潮目は変わりつつある
過去20年 暗黒
これからの20年 夜明け前

グローバル 長期全体最適=日本を含めたどこで生産するかそして日本では質を上げる!
その技術を教えられる人材が日本にいるかにかかる

有効需要は政府に頼らず 民間主導が一番
これからの20年で為替が40円になると思いますか? ハンディは少なくなりつつある
モジュラー型で他国が追いつけば、ある産業は空洞化するかも知れないが、全産業が空洞化することはありえない
日本はサッカー型 なでしこ型
アメリカは野球型ー分業社会・モジュール型

楽しく改善して顧客創造しましょうや

サル