直線だけ縫えれば・・・と言いますが・・・

本日２本目の記事も、ミシン修理でございます。

ミシンの買い替えの時に、「直線だけ綺麗に縫えれば良いんです。」って言うお客さんは多い。
「色んな機能が有っても使わないから・・・」と・・・

それで商品決めて納品に行って使い方を説明すると、「・・・じゃ、ボタンホールはどうするの？」とか言い出すお客さんが多い。

もちろん家庭用ミシンですから、ボタンホールも端かがり縫いも出来ますが、「直線縫いしか使わないって言ったじゃん！！！！」

と、思いながらも色んな縫い方を教えてきます。

「そういうのしたいならコンピューターミシンが簡単だって言ったべ！」と思いながら・・・


修理の時も、「直線だけ縫えるようにしてくれれば良いです。」って、お客さんは多いのですが、それじゃ私が納得いかんのです。




ジャノメ　エクセル２０　６２７型を修理でお預かりしました。

３０年ぐらい前のモデルですが、沢山売れたんでしょうね。
一番修理依頼が多いモデルです。

大体の故障状況が、あんまり使ってなかったことによるミシン機能の固着
油が固まっちゃって機械が動かないって故障が殆どです。




ドイツのＰＡＦＦＵってミシンにも採用されていたピアノスイッチ模様切り替え。
これが、油の固着で効かなくなったって修理依頼がとにかく多い。

修理して、直線は綺麗に縫えるように成ったけど、ここの機能がどうもスッキリ直らないのだ。

色々考えあっちをいじくり、こっちをいじくっても中々ちゃんと直ってくれない。


「直線だけ縫えれば良い。」って言われたんだから、これで良いか？

っても、思うのですが、それじゃ納得がいかなくて・・・

長年の感を駆使しまして、「これが、ああして、こうなって・・・」で・・・

何度も色々やってみて・・・

「これだ！」って所に行き当たりました。


いや、まぁー、こんな曖昧な表現じゃ何が何だか解らんでしょうが・・・

詳細に説明してもミシン屋関係者しか解らんでしょうから・・・


とにかく、完璧に直ったんです。

お客さんは本当に直線しか縫わないのかもしれませんが、全部直さなきゃ、やっぱり美心屋じゃ無いですね。

リッカーの足踏み職業用ミシン

先日お年寄り夫婦が来店し、「もう使わないから・・・」と古いリッカーミシンの足踏み職業用ミシンの処分を頼まれました。

廃棄ミシンの回収業者さんに持ってってもらえばいいので引き取りましたが、古いけどこのミシン壊れている訳じゃない。




台もミシンも油切れしてて踏み込みが重く成っていましたが、注油したら軽く踏めるように成りました。

長い事使われていなかったことも有り、あちこち錆が出たり汚れがこびり付いたりしていましたが、綺麗に磨き上げました。




釜も糸調節器も全部細かく分解してピカピカに磨き上げました。

縫い目も綺麗に縫えます。

ほぼ新品に蘇りましたが・・・

後は買い手がつくのを待つばかり・・・

たまに足踏みミシンが欲しいって方が居ますので・・・




ここまでして回収業者さんにはあげられませんなー