ガーベラ・ダイアリー

日々の発見&読書記録を気ままにつづっていきます!
本の内容は基本的にネタバレです。気をつけてお読みください。

雨が降ると・・・

2006-03-05 | ちょこっと童話?
雨が降った翌朝、ミミズが大量発生する。

家からスクールバスのバス停まで歩いて2分。ほとんど車の通らないコンクリートの車道と歩道。その間、ミミコは「大泣き」する。

「ミミズがこわいよー、こわいよー」

顔を真っ赤にして泣きながら、つま先立ちでバス停まで必死の形相で走る。その姿を冷静に見つめている妹のらら。

このミミズたちはなんだか哀れだ。うすピンク色でほぼまっすぐな身体。妙に細い。まるでイカの塩辛を三等分のにしたようなか細さなのだ。以前日本で見たミミズはもっとふくよかで丸まっていた(種類がちがうのかな)。それらがべったりと地面にねころがってるのだ。なんだか自分の意志というものを持たずに、自分の存在をまるごと道路に投げ出しているかのようだ。一瞬、死んでいるようにも見える。しかしよく見ると微妙に動いているのだ。その瞬間がなんともいえず不気味。体長は10cmくらい。もっと短いのもいる。車にひかれてちぎれているのもいる。

正確に数えたことはないが、バス停につくまでに30くらいはいるのではないか。このミミズ君たち。

ミミコでなくとも泣きたくなる。私もこころの中では「ヒエーーーー!!」という悲鳴を上げているのだ。(もちろんおくびにも出さないが)

もしも、このミミズを私の顔に近づけてくる不届き者がいたら、その行為を阻止するために、自分の全存在をかけていぎたない言葉でその相手をののしることができる。そんな自信がある(いまだかつて実行したことはないが)。そのくらい私は「虫ぎらい」なのだ。

そういう人に限って、蝶々が腕にとまってきたり、蜘蛛に追いかけられたりするんですよね。。。泣

ミミコも同様。彼女の通るところに必ずミミズが待ち構えている。歩道には多いから、「車道の方に寄ってごらん」と言って通り道をずらした途端、ミミズが車道にいたりして。そのたびに、もって行き場のない怒りを「泣き叫ぶ」という行為をすることによって、どうにか自分を保っている感じ。落ちている小枝さえもミミズに見えているのではないかと思える。

やっとバス停に到着して笑顔がもどるミミコ。私も内心ほっとしている。

すぐさま、私はまた家に歩いて戻る。
哀れなミミズたちを遠目で観察しながら。
本当に泣きたいのは、ミミズたちのほうなんだろうなぁなんて思いながら。


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