しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「WHITE」 スタジオライフ

2006年01月12日 | 観劇
2006.1.7(土)~1.17(火) WESTEND STUDIO
スタジオライフの新人公演 だが、
平成17年度 文化庁芸術団体人材育成支援事業
       「次代を担う演劇人育成公演」 と言う冠も付いている。

<ストーリー>
*ある高校の同級生、正治、岩波、坊の三人は廊下で立たされている時に、片思いのマドンナが図書館に行くのを見て、図書館に向かう。
しかし図書館にマドンナはいなく、変わりに集団生活が苦手で一人図書館にいる三角草太郎がいた。正治ははっきり自分を出さない三角に苛立ちを感じていた。
*図書館で坊は真っ白な表紙の大きな本を見付ける。その本には何も書かれていなかったが……坊がクシャミをすると、ハクションと言うハクション大魔王の弟子が現れる。
ハクションは歌が得意で、ハクションと3人が歌うと、ティンクが現れる。
ティンクは活字の妖精。そして、ウィンディと言う破壊の魔王も現れる。
*ハクションは白い本を見付けこれは魔法の本で、魔法のペンで書くと願いが叶うと教える。しかしペンはなく、白い本『WHITE』がここにある理由も分からない。
*図書館には他の人も顔を出し、その度に隠れる7人。マドンナも来て何気なく『WHITE』を持って行ってしまう。
*そして、バオバブが現れる。バオバブはペンを持ち『WHITE』を探していた。
どうやらバオバブは自分の思い通りの世の中にしようと本とペンを盗み出したが、その途中で坊が手を出して本を取ってしまったらしい。
バオバブは結界を作り7人を閉じ込めて、マドンナを追う。
*マドンナを助ける為に、7人は舟に乗り、時間を縦に動いて過去の時間で『WHITE』を取り戻そうとする。
*しかし舟は違った世界に迷い込む。『走れメロス』『森は生きている』『銀河鉄道の夜』など。
*ハクションは、違う世界に迷い込んだのは、違う風が吹いているから、誰かの怨念があるからと気が付く。そして、それは三角の怨念だと。
*三角は自分を表現する事に臆病になっている。勇気を持って自分の気持ちを自分で表わし、無事『WHITE』を取り戻す。

※新人(フレッシュ)とJr7中心のキャスティング。フレッシュは2005年の入団だが、今までの公演での出演がなかったので、全く始めてだった。
Jr7の時は新人公演の前にたくさん見ていたので、なんか新鮮だった。

*倉田さんのオリジナルストーリー。スタジオライフの新人公演として演じられて来た『WHITE』を観るのは初めてで、とても楽しみだった。
 噂に聞いていたWHITEはパワー溢れる、元気をもらえる公演。歌や踊りもあって盛りだくさんの2時間だった。
元気よすぎて早口で、台詞が聞き辛い所もあったのだが…新人公演に相応しい演目だと思った。賑やかだけれど、考えさせる所、ほろりとさせる所もある。勇気を持って前に進もうというメッセージがある。
不思議な世界に導く狐の踊るシーンもよくて、どんな世界に連れて行ってくれるのだろうとわくわくした。
ハクション達と正治達が歌を歌ったり、わいわい騒ぐシーン、突然出てきたわらべ歌の鬼ごっこ『あぶくたった』のやり取りなど、色々な物が飛び出すおもちゃ箱ような前半から、悩む三角の気持ちが露になって来て、シリアスになっていく後半。そんなめりはりがあった。
それぞれの世界で雰囲気がぱっと変わる。『銀河鉄道の夜』は台詞の言い方ですっと、銀河鉄道の世界に入っていけた感じがした。ライフで『銀河鉄道の夜』を観てみたいとも思った。
ラストのハッピーエンド…エンドではなくまだ続いていくという希望のラストも、ほのぼのとした気持ちになれてよかった。WHITEって面白い。
新人のパワーをベテランが締めている所もよかった。 

1月11日マチネ、ヤキソバぱんチーム

正治 関戸博一
 元気のいい正治。台詞も早くてまくし立てるから、ちょっと聞き取り辛い所もあった。勢いでやっている様な役だと思った。正治は自分の価値観で人を判断してしまう所があるのかな。それが若さなのかな。

岩波 冨士亮太(フレッシュ)
 平均的な高校生と言った感じで、正治ほどテンションは高くないので相手の気持ちも考えて上げられる。そんな岩波君。

坊 大成功児(フレッシュ)
 坊は純粋無垢の言葉がぴったりのキャラクター。それを凄くいい表情で演じていたと思う。

三角草太郎 荒木健太郎
 ある意味主役の三角君。彼のマイナスに向かったエネルギーが時間や空間の流れも変えてしまったという…大きなエネルギーだったのだ。やっぱりエネルギーは外へ、プラスに向かった出した方がいいよね。
荒木さんは、1年前の新人公演を思い浮かべた時、随分成長したと感じた。
熱演で好演だったと思う。

ティンク・教頭 吉田隆太
 ティンクも可愛かったけれど、教頭のキャラクターがいい。必要以上の笑顔が似合う人。
ティンクも妖精らしく、性別、年齢不詳で我が儘な面や純粋な面を持っている感じが出ていた。あの衣装が似合うのも驚き。

ハクション・用務員 佐野考治
 佐野さんのハクションは楽しかった。ハクションも凄く楽しそうでそれが伝わって来た。白夜行では出演なかったので、その分佐野さんの演技を楽しませてもらった。

ウィンディ・向井 川崎佑介(フレッシュ)
 この人の顔は記憶になかった。他の人は見た覚えがあるのだが…。新人とは思えない、第二の大沼さん。
怖い表情をする時と、あぶくたったの可愛らしさのギャップが大きくて、笑わせてもらった。余裕を持って落ち付いて演技している様だった。  

校長 青木隆敏
 青木さんは存在感が不思議だから登場するだけで面白い。

バオバブ・桜子 林勇輔
 バオバブは踊りも多いし、変装もするので、いくつもの雰囲気を持って登場。それを見事に演じ分けて、怪しい雰囲気を醸し出して、さすが林さん。
桜子先生は今までのキャラクターから想像出来たけれど。

日替わりの2役は舟見さんと奥田さん。
不良少女 舟見和利 
 可愛い不良少女だった。甲斐さんのブログで、どんなどぎついメイクで登場するかと思ったらとっても可愛かった。ポカンと上を見上げている表情とか。にっと笑った笑顔が本当に可愛かった。

プレイボーイ 奥田努
 普通の学生だったけれど、話し方が格好を付けてるからプレイボーイ。

日替わりだけあって、2人の出演は1シーンで絡みもないけれど。これをベテラン達がやっているんだと思うとなんか楽しい。フレッシュやJr7が必死でがむしゃらにやっている中、ベテランさん達はきっと楽しんでいるのたろうなーと思うとそのギャップもなんか楽しい。

*他、生徒や「12月の精」として、コロッケぱんチームも全員参加。
 3月の精をしていた大沼さんが今まで見た事がないような爽やかな表情だったのが印象的だった。

*後、寺岡さんが観に来ていた。入り口が降りてくる階段が正面の横なのですぐ分かる。「あっ、高宮誠」って思ってしまった。寺岡さん、スリムでかっこいい。
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