しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「この愛の行方」1989米

2006年01月20日 | 映画
リンダとマイケルのスペクター夫妻は結婚生活10年を迎える夫婦。
シアトルの湖畔に住み幸福な生活を送っているが、子供に恵まれないことがただひとつの悩みだった。
2人は養子をもらうことを決意し、里親を捜しているルーシーと連絡を取り合う。
お腹の子供の父親はミュージシャン志望のサムだが、2人は正式な結婚はしていなかった。
お互いを気に入り、ルーシーはスペクター夫妻の街で出産する。
約束通り子供をスペクター夫妻に赤ちゃんを渡そうとしていたルーシーだったが、赤ちゃんを手放したくなくなり、故郷のオハイオに赤ちゃんと共に戻る。
しかし、自宅はとても赤ちゃんを育てる環境ではなく、さらにサムが仕事をクビになるなど、2人は自分たちに子供を育てる力が無いことを知る。
2人は子供のために、最初の約束通りスペクター夫妻に子どもを預けに行く。

ルーシーは生まれる前から、子どもに愛情を感じているようだった。
でも、無理だから里親を捜し、生まれた時も離れ様としていた。
しかし、ミルクをあげているリンダの姿を見て、母性本能が強く働いてしまったのだろう。それが当たり前の姿だと思う。
育てたくても、育てられない。もっといい環境を与えられると分かっているから。
赤ちゃんと別れなけばならない、悲しい辛い気持ちを押さえられたのは、リンダとマイケルへの信頼があったからだと思う。
でも、サムも良い人で、もし2人にもう少しお金や、周りに手伝ってくれる人がいたら、育てられたかも知れない。
里親制度は難しいと思う。愛情を持って育てられても、本当の親に会いたくなる話はよく聞く。
ルーシーとサムもこの後、成功して余裕が出来たら、また自分の子を引き取りたいと思うのではないだろうか。
一応、治まる所に話は治まったのかもしれないが、それぞれの続きの人生が気になり、なんとなくすっきりしない悲しい気持ちの残る話だった。


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