本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

8月に読んだ本と観た映画

2015年08月31日 | 

今年の8月は戦後70年のうえに、安保法案問題も重く、昭和史を意識する読書となりました。


「日本史はこんなに面白い」(図書館本)

半藤一利氏の日本史についての対談集。
各人それぞれに歴史観があり、一つの事件に様々な解釈がなされるのは当然のこと。
(事実は一つだけど真実は視点の数だけある)
お互いに意見を提示し、幾分楽しそうに吟味しあう様子を読んで、議論とはこうありたいと思いましたね。
なんだか最近、自分と異なる意見については徹底的に攻撃する風潮が強まっているので…。
(ことに歴史観や政治的思想については、双方に冷静さが失われているような。
民主主義とは多様な価値観が並立共存すること、のはずなんだけども)

日本史はこんなに面白い (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋



「昭和史忘れ得ぬ証言者たち」(図書館本)

保阪正康氏がこれまで取材した中で、深く印象に残った人々を取り上げた作品。
激動の昭和を生きた人間たちの列伝のような感じでした。
保阪氏には保阪氏の歴史観があるけれども、一つの作品に取り組むにあたっては、
様々な立場の人物に丹念な取材を重ね、膨大な資料を紐解いて論理を構築している訳で。
取材する上では、嫌悪感を与えるような言動をする小人物のほうが
おそらく沢山いたんだろうけど(あとがきでも少し触れられていましたが)、
だからこそ、波乱の時代を真摯に生きて、のちのちも取材者に感銘を与えるような大人物のことは、
こちらも尊敬の念を覚えてしまいます。
これはいつか購入してもいいと思いました。

昭和史 忘れ得ぬ証言者たち (講談社文庫)
クリエーター情報なし
講談社



昭和史といえば、この間TV放映された岡本喜八監督の「日本のいちばん長い日」も観ました。
録画したものをあとで観たので、別段中断しても構わないのに、
再生したら最後まで観ずにはいられない迫力でした。
わたしはヤン・ウェンリーに私淑しているうえに、平和ボケした戦後育ち一般庶民の立場で考えるので、
感想は軍人に厳しめですけど(あくまで映画の感想だから大目に見てください)。



以下、作品内容に触れる記述がありますので、未見の方はご注意ください。
(歴史的事実に対してネタバレありますよと言うべきなのかなあ…。自分でも疑問)


・降伏に納得できず、宮城事件を起こす若手将校たちの言い分には全く共感できず。
これまでの仲間の犠牲が無駄になると言うが、停戦が伸びればさらに多くの国民が犠牲になるというのに。
勿論皇国思想によって徹底的に洗脳され発想を切り替えられない悲劇と、
原爆の被害がどれほどのものか一般にはまだ知らされていない段階であることと、
若者たちには敗戦国になる経験がなかったことなども、暴走の原因にはなっていたのだろうが、
仮にも軍隊に所属しているのだから、自分たちだけ組織の指揮系統を守らないのはあかんやろ、と思った。

・軍部の視野の狭さがひどい。ここまで国力に差がある中で精神論だけで勝てるとしたら局地的戦いだけだ。
そもそも補給とか情報とか戦術の基礎になるものを今までおろそかにしたあげく、
まだ特攻に大量動員しようという発想っておかしい。戦っているのは人だよ、消耗品ではないよ…。
人の死に絶えた国に何の価値があるの。

・結局、文民統制が大事だと実感。戦争を未然に防ぐのが政治であり外交である。
武力を盾に軍部が独走しないようコントロールするのが政治家の役割の一つ。
その政治家の権利は法によって保障されているのだから、
政治家自身のためにも法の解釈は厳正でなければいけない…とわたしは思うんだけどなあ。

・それはともかく、阿南陸軍大臣と鈴木総理が対面した時の内心分かりあっている感じ…。
阿南さんの遺した言葉…。せつない…。

・殺気に満ちた軍人たちに囲まれても、揺るぎなく対応する侍従たち。
銃を突き付けられてもひるまない日本放送の館野放送員。
「立派な男たちだ…」(©ラインハルト)

・実在の人物を演じると言うより、戦争の狂気を具現してみせた黒沢年男。
一方、高橋悦史と加山雄三がイケメンすぎ。
しかし、名前を知っているはずの役者さんたちが若すぎて、もう誰が誰やら。

・作品の根底に流れる権力に対する怒り、反戦への思い。
重厚ながらテンポ良く進む演出も、岡本喜八監督らしいかも、と思いました。

日本のいちばん長い日 [東宝DVD名作セレクション]
クリエーター情報なし
東宝

リメイク版は観ていないです。いつかTV放映されることになったら観ようかな。
原作は電子書籍で買いました。いずれ読むつもり。
今後は昭和史についての本をもっと読んで勉強したいと思います。

日本のいちばん長い日(決定版) 運命の八月十五日
クリエーター情報なし
文藝春秋



*:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*:;;;:**:;;;:*



実は一年ほど、他のブログサービスで別ブログを管理していました。
夫関係ですが、某OB会が立ちあげられた時に、老婆心ながらweb展開としてブログを提案して、
サンプル作って、了承されたのでしばらく受け持っていたのです。
このたび、ようやく事務局に担当が移ることになったので、
新担当の人に引き継ぎ書を書くことにしました。
夫に聞いたら「初心者にでも分かるように」だったので、
この間試行錯誤しつつ、画像を多用し詳しく解説した運営マニュアルを作成。
我ながら「ブロガー歴9年以上は伊達じゃないぜ!」という自画自賛の気分になりましたが、
ふと周辺を見回してみると…あれっ。リア充ばかり。
そうか。実際はまったくもって素人なのにも関わらず、周りにこういうことをやる人がいないから、
つけ上がった思い違いをしてしまうんだな…自分…。
そうだよね、リア充は普通mixiとかfacebookとかLINEとか、やるんだよね…。
わ、わたしは…今度はTwitterやってみようかな…。非リアの友達欲しいな…。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿