これを聴かなきゃ園田~日本のクイーン・オブ・ソウル編①

2015年07月14日 | 日記

 




今回は1977年~78年に日本でリリースされた

奇跡的な作品を紹介します。

まずは昔からライヴで僕がカバーしてて、

サム・クックの次に「あの歌は誰の曲ですか?」

なんて質問の多い亀渕友香さんの「BACK STAGE」を。

ソウル・バッド・レヴューやBAHOで知られてる

石田長生さんがプロデュースされてて、

ほんと名曲名演だらけの作品なんですよ。

バッグにはサウス・トゥ・サウスの人達や、

ジャズミュージシャンが参加してて、

石田さんの的確な人選が見事に決まっております。

 

オープニング「この町はいい町だよ」のイントロの

コロコロとしたピアノからやられちゃいます!

しかし友香さんの声の素晴らしいこと!

太い包容力のある声で、

ほんと最近のR&B系の女性シンガーの方達には

是非このアルバムを聴いてもらいたいです。

シャウトしなくても、過剰にフェイクしなくとも、

黒っぽさというのは表現出来るんだという、いい見本なんだ。

ふわっと囁いてね、こんなソウルフルなんてさ、

音色ってのは、実はテクニックの最上級だと教えられる、

そんな歌声だよ。

このアルバムで学んだことがあるのね。

それは楽曲のKey決めの選択の大切さです。

Keyを友香さんか石田さんか決めたかは分かりませんが、

もうこのKeyしかない!って選択なんだよね。

楽器の響きとかもそうですが、

友香さんがギリギリ高いとこで少しかすれる感じの声とか、

まさに♪なぜか色っぽくて~♪ってね。

 僕はこのアルバムから、「この町はいい町だよ」、「アフリカの月」

「Let’s  Happy  Love」、「ウイスキーナイト」と

4曲カバーしてるんだけど、

他の曲もバラエティーの富んでて

全く飽きさせないんだよね。

「アフリカの月」でのジャズギターの中牟礼貞則さんのギターも、

ジョー・パスみたいにめちゃくちゃ歌っててね、

とにかく素晴らしい。

 現在友香さんは、ゴスペルの方で有名ですが、

そういう意味じゃこのアルバムはすごく貴重だよ。

また石田さんはこの頃、

関西フォークの大塚まさじさんの「風が吹いていた」という

アルバムもプロデュースしてて、バッグメンバーもほぼ一緒だし、

友香さんもコーラスで参加してるので、興味ある方はこちらも是非。

石田さんのギターはわりとソウルギターというか、

コーネル・デュプリーのようなギターを得意としてますが、

実はロビー・ロバートソンのような

コキコキピキーッってなギターもお得意なんだ。

「BACK  STAGE」でもちょっと聴けるけど、

フォークロック調ということで、

こっちの方がかなりロビーっぽいです。




 ~追伸~

これを書いてる時、石田長生さんの訃報を知りました。

ホントびっくりしました。

アルバムの素晴らしさと石田さんのプロデュースの見事さを

みんなに伝えたかった。

素晴らしい作品をありがと。

いくつの夜をこのアルバムと過ごしたでしょうか。。

何度針を落としたことでしょうか。

 今夜はウイスキーナイトを石田さんに送りたい。





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