巻き込まれぬよう

2018年04月08日 | 日記

 



テレビを覗いてたら、東京大衆歌謡楽団という面白い人達を見つけた。

その出で立ちや歌声を含め、

古き良き戦前〜戦後の昭和歌謡を忠実に聴かせてました。。

このトリオは富山県出身の実の兄弟で(全員30代!)

アコーディオンとウッドベース、

歌というシンプルな編成であります。

就職で上京した長男さんが東京の暮らしに行き詰まり、

故郷に帰り祖母との暮らしの中で自分らしさを見つけ、

世の中には自分のように、

自分らしい生活や聞く音楽を探せない人がいるんじゃないか?

というのがこの楽団結成のきっかけだったようです。

町中で流れる音楽に違和感を感じるというのは、

僕にも経験はありますが、やはり時代に巻き込まれぬよう、

自然と身体が拒否反応を示すのかもしれませんね。

昭和歌謡の圧倒的な良さというのは町中で流れる音楽を、

子供からお年寄りまでみんなが歌えたこと。

いい歌の価値観に世代間の垣根がなかった時代なんだな。

ま、その世代間の垣根を壊したのが、

僕のロックンロールやビートルズなのですが(笑)

ビートルズが自作自演なんてことやっちゃうから、

世界の若者がみんなそこにハンドルきっちゃったんだな。

まぁ、その対極が大衆歌謡ってやつで、

作曲家、作詞家、編曲家、歌手という分業スタイルで、

これこそが大衆歌謡の魅力であり、醍醐味なんだな。

しかし巻き込まれるといえば、

最近の人達も明らかにSNSや情報に巻き込まれてますよね。

なんか本当よく分からないことや、

どうでもいいことにムキになったり、、、

それこそ自分の周りと全く関係ない話だったり、

会ったことも喋ったことない、遠い存在の人達に苛立ってるたるするわけで。

これこそ、まさに巻き込まれてるという感じだ。

だからって遠い昔の昭和が良いかというと、

また単純にそうでもなくてね、

昔に固執するのも、それはそれで十分巻き込まれたりもするんだな。

「違う!昔はそうじゃなかった」とか怒られたりして(笑)

はは、変な話、今は昔じゃないですからね。

そういうありもしない非現実的なものに取りつかれるのも、

それはそれで怖い話なんだな。

今は自分らしさと時代とのバランス感覚、

が求めらているのかもしれないですね。

津村謙さんの名曲「上海帰りのリル」の逸話を初めて聞いたのですが、

リルは一体誰なんだ?という世間の声に対し

「リルは夢なんです、幻なんです、見つかっちゃいけないものなんです」

と津村さんは答えたという。

昭和歌謡のそういう奥ゆかしさというか、

言葉に対しての引き際がとても美しくていんだな。。

ここでもまた片岡義男さんの「歌謡曲とともに純情を捨てた」

という言葉が心に響きますね。

娯楽も音楽も喋り過ぎてて、

確かにこういう世界はもうなくなっちゃいました。

すごいタイムリーなのですが、

そんな東京大衆歌謡楽団が沖縄に来るようですよ!

来月5/6浦添市てだこホールで公演するようですが、

その日僕は東京なので残念ながら行けませんが、

おじいちゃんおばぁちゃんのプレゼントにどうでしょうか?

興味のある方はぜひ♪

 

 2018年3月26日 12:03


Skydust

Koko