1966.6.30

2016年06月30日 | 日記

 

 



今から50年前の今日、1966年6月30日日本の音楽シーンが大きく変わった。

THE BEATLESの来日公演。

音楽そのものがそうだったように、そのファッション性や商品性、

自作自演という形態、などなど。。

とにかくその爆発力は、全てにおいて破格なのでした。

この日は兎にも角にも全てが初めてんだったわけで、

初めて神聖な武道館でロックコンサートを行うということで、

沢山の警察が動員されるし、右翼団体の抗議活動はあるわ、

全国から家を飛び出した少年少女が武道館やホテルを囲むは、

空前絶後の光景だったのです。

きっと当時の大人達にとってビートルズは、驚異に感じただろうし、

毒以外のなにものでもなかったに違いない。

今のコンサートやイベントから考えると想像出来ないと思うけど、

確かに昔は不良だのと、コンサートには健全なイメージはなかった。

武道館でビートルズを聴いた大人達は口を揃えて、

「騒音で何歌ってるのか聴こえない」と言うのに対し、

若者達は「はっきりと聴こえた」と言う。

当時のPA機材に問題があったとしても、やっぱり冷やかし半分の大人達と、

ラジオやレコードを通して熱狂した、

若者達との集中力の違いは歴然としてたのです。

今ならアーティスト側とオーディエンス側の間に垣根もないし、

一緒に歌ったり踊ったり、連体感というのが当たり前のようにある。

しかし当時、あの武道館に集まった少年少女達にはそういう前例がなく、

厳重な警備の中、その目の前に確かにいる、

ビートルズにどう触れていいのか分からなかった。

だから、ただただ、手を伸ばし、絶叫する他なかった。

髪を掻きむしり、唇を噛み締めるしかなかった。



この映像を今の若者達が観ると「え?そこまで〜」なんて笑っちゃうかもしんない。

でも、それぐらいビートルズは凄かったんです。

社会も音楽も前例がないほどにね。

当時の若者達は今60代後半ぐらいでしょうか。

武道館のチケットを額に飾ってる人、武道館の空気を瓶に詰め、

死ぬ直前にそれを開けその空気を吸うという人、

ビートルズと同じくミュージシャンになった人。

人の感じ方はそれぞれですが、

そういう諸々な困難な中から生み出された表現って、

確かに豊かな時代の証です。

 

 


Skydust

Koko