共感と排除

2016年06月20日 | 日記

 

 

 

こないだのblogを書いたからかなのか、

あっちこっちから色々と反響がありました。

その中に「共感」というキーワードがあって、僕はある種の警戒をするわけです。

僕は常日頃がすごく敏感に接している、その「共感」。

どの世界でも、どの国でも、この共感(洗脳)という言葉ほど危険なものはないわけで、

先の戦争の頃の日本がそうでしたよね。

国が右へ向かうと。だから右へ向かわない人間は全員排除(拘束)すると。

俗に言う非国民というやつです。

つまりですね、共感という言葉の裏にはいつだって排除という言葉が潜んでいるんだ。

今の沖縄のが正しくそうで、右と左の間には様々な人達が、

それこそ複雑に絡んでいるにも拘らず、

どこが正義だと脅しをかけているわけなんですね。

恐ろしいですよ、

みんなが共感を武器に突っ走った時の、スピードの速さと異常さは。

戦時中の日本、アメリカ、ドイツ、現在の北朝鮮、

今世界中のあっちこっちで起こっているテロも、

理由はどうあれ、全て理想郷という共感の中から生まれているんだ。

共感?なんだろ。なんだよ共感。 

小学生の頃、先生がホームルームかなんかで「それでは多数決を取ります」

なんて言ってましたが、僕なんか「多数決ってどういうことなんだろ?」

といつも疑いの眼差しを向けていました。

選挙もそうですが、もう、とにかく決めたら右へ向かうしか選択肢がないわけです。

今でこそ教育現場も緩くなってきてますが、

あの頃は運動中、水飲んだら平気で根性なしと言われてたし、

給食残すと完食するまで、先生監視付きの居残りでしたからね。

なので廊下に貼り付けられた「個性を伸ばそう」「自主性を育てよう」という

言葉にも、どこか胡散くさい臭いを感じてたわけなんです。

だから非常に残念で、非県民な僕ですが、

「イチャリバチョーデー」という言葉をやたら連呼する人達とも、

馴染めないでいます(笑)しにゴメン。

従う以外道がないわけです。

もちろんそういう事を大人や親達は教えてくれません。

だから僕は子供達に書物や漫画を勧めたいんだ。

その中にいっぱい生きて行くヒントがありますからね。

本当はね、あの国会中継も子供達が観れる時間帯、

もしくは授業の一環として、学校でも観せて欲しいと思っています。

で、政治家の人達にもですね、難しい言葉ではなくて、

小学生が理解出来る範囲の、優しい言葉で話して欲しいのです。

いま国はこうなってて、政治家はこういう事を考えてるということを、

きちんと伝える教育が今1番必要だと思いますね。

だって未来は政治家のものではなく、子供達のものなのですから。

 

 

 

僕ら音楽の世界でもそういうことはあって、 

若い頃ですが、そういうある種の共感性みたいなものに

抵抗があったことも、事実ありました。

みんな同じ気持ち、みんな同じ動き、みんな同じ表情。。。

ステージ上がんのなんかヤだなぁ。。みたいなね。

今に思えば、それこそ人それぞれですから、楽しみ方は色々あっていいわけです。

共感がとても素晴らしい方向へ向かう事を、僕は心から望んでいます。

ネットも中では上手く活用されてて、仕事だったり支援だったり、

世の中の人の為に役立ってる人達も大勢いますが、

誹謗中傷や◯◯叩きなど、悪用してる人達も少なくないようです。

つまるところ、共感は毒にも薬にもなるわけなんですね。

子育てや人間関係もそうですが、様々な人、そして個性があります。

共感出来ない奴は排除するでは、そこからは何も生まれません。

親が子を殺め、子が親を殺めるという図式にも、

根本に共感出来ないという事があるかもしれませんが、

泣き止まない子を手にかけるというのは、共感以前の問題。

僕が30年続けて来たTHE WALTZというバンドもそうです。

最初から共感出来たわけじゃないし、

それこそ少しずつ共感を積み重ねて来ただけなんですね。

メンバーが抜けて行ったことはあっても、排除したことはありません。

どうしてわかってくれないの?という想いは、

確かに若い頃は強いんですね。若さ故の情熱とも言いますね。

でも、共感ってのはそういうものじゃないんです。

想いを伝えることや、理解してもらう事なんかより、

良い演奏、そして僕の場合だったら良い曲を書けばいいわけなんです。

すごくシンプルで説得力ありますよね。その方が。

僕は政治家でも活動家でもないし、

単なるバンドマン、昭和で言うならギターを持った渡り鳥? 

 でもね、そういう共感性の持つ脅威が、

文化や言葉を奪った歴史を僕は知っているんだ。

あの対戦中、ドイツも日本も自国からジャズ音楽を奪われたんだよ。

敵国の音楽だからね。

が、それでも彼らは地下室や洞窟に潜んで、大好きなジャズを聴いたり、

演奏したりしたんだよ。

そういう過酷な現状でも、国はけして彼らから音楽だけは奪えなかったんだ。

ブルースや沖縄民謡も然り、

国がどうあれ人種がどうあれ、歌だけは絶対奪えなかった。

 


Skydust

Koko