OMOI-KOMI - 我流の作法 -

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長崎殺人事件 (内田 康夫)

2024-02-14 09:53:49 | 本と雑誌

 かなり以前に読んだ内田康夫さん “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は「第16作目」です。今回の舞台は “長崎”
 長崎には、中学校時代の修学旅行を皮切りにプライベートで何度か訪れていますし、社会人になってからは、30年ほど前、熊本勤務時にも、また東京に戻ってからも出張で顔を出しています。

 ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、やはり、内田さんは  “旅情ミステリーの旗手”  ですね。この “長崎” のように独特の雰囲気を持った街を舞台にして、その名所や風景、そこにまつわるエピソードなどを見事に織り込んでストーリーを作り上げる力量はさすがと言わざるを得ません。

 さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら” です。

 次は「終幕(フィナーレ)のない殺人」ですね。

 

 

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〔映画〕ブラックライダー

2024-02-13 11:01:53 | 映画

 
 1986年に公開されたアメリカ映画です。
 
 “アクション” 作品ですが、当時はここまで垢抜けない映像だったのかとちょっと驚きました。記憶にある「007」や「インディ・ジョーンズ」といった人気シリーズのそのころの作品はもう少しマシだったように思います。
 
 出演していたトミー・リー・ジョーンズ、リンダ・ハミルトン、ロバート・ヴォーンといった面々の見た目やヘアスタイルが、かなりノスタルジックだったせいもあるようです。

 

 

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〔映画〕トゥモロー・ワールド

2024-02-12 11:18:46 | 映画

 
 2006年に公開されたイギリス・アメリカ合作映画です。
 
 近未来を舞台にした “SF作品” と位置づけられそうですが、こういう設定は初めてでした。オリジナリティ溢れるモチーフですね。
 
 ストーリーラインは単純ですが、こういった原初的で普遍的なテーマを扱うのに手の込んだ構成は必要ないのでしょう。そのあたりは、原題 “Children of Men” の方が直截的ですね。
 
 映画の出来としても、なかなかよかったですよ。
 カメラワークもリアリティを感じるものでしたし、クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケインといったビッグネームも抑制の効いた印象的な演技だったと思います。

 

 

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〔映画〕映画 ネメシス 黄金螺旋の謎

2024-02-11 11:24:49 | 映画

 
 2023年に公開された日本映画です。
 
 2021年にテレビドラマとして放映されたシリーズの「映画版」とのことですが、サスペンスというよりは “コメディ” っぽい作品ですね。
 
 主演は広瀬すずさんですが、この映画では、彼女の良さはほとんど活かされていなかったように思います。共演の橋本環奈さんや真木よう子さんも同様です。
 
 こういった中途半端なノリの作品は、役者さんにとってもキャリアの積み上げにはならないでしょう・・・、残念です。

 

 

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東大の良問10に学ぶ世界史の思考法 (相生 昌悟)

2024-02-10 09:49:19 | 本と雑誌

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 東大入試の世界史の論述問題は、様々な国や地域を舞台にした政治史・経済史・社会史・文化史等のジャンルを横断的に関連付けて理解していないと対応できない “ユニークな切り口の提示” が特徴的です。

 本書は、その東大入試の問題を材料に、“世界史を俯瞰的・横断的に理解するための思考法” を解説したものとの触れ込みですが、なかなか “魔法の杖” のような「具体的な思考法」を示すのは難しいですね。

 東大世界史の論述問題は、あるテーマを設定し、ある程度の空間的・時間的スパンにおける “流れ(=変化)” を論じさせるものが多いようで、それに対応する思考パターンとして、著者は、「変化前」→「変化の要因」→「変化後」を考えるというフレームを提示しています。
 そして、そのパーツを、時間軸や空間軸上にある別のエンティティとの間での「相似」や「相違」という切り口で綜合して全体の論述をまとめていくというステップです。

 しかし、40~50年経っても「東大入試の世界史の論述問題」の基軸(基本的な出題意図・価値観)は変わりませんね。問題を読むだけでもワクワク感を抱きます。

 記憶をたどると、はるか昔も、時折、(空間軸的には)中南米や東南アジアあたりが出題対象とされることがあったのですが、なかなかそこまでカバーできていなくて悩ましく感じたものです。それでも、当時は、(時間軸的には)今日ほど「近・現代史」のトピックを問うことは少なかったと思います。

 ただ、考えてみると、当時からもう “半世紀” という時間が過ぎているのですから、「私の感覚での近現代」が「歴史」として入試問題に登場しても不思議ではないのでしょうね。ちょっとショックです・・・。

 

 

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〔映画〕ラン・スルー・ザ・ナイト

2024-02-09 10:53:51 | 映画

 
 2016年に公開されたロシア映画です。
 
 よくある “贋作” をモチーフにしたサスペンス作品です。
 
 主人公の設定があまりにも “雑” で、危険であろうがどうであろうがやることすべて “軽率” で “乱暴” なので、まったくリアリティを感じません。主犯格の人物も、登場と同時に見当がつくほど、ストーリーも稚拙です。
 
 典型的な “B級作品” ですね。

 

 

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〔アニメ〕機動戦士ガンダムSEED DESTINY HDリマスター

2024-02-08 10:04:10 | 映画

 
 2013年に制作されたTVシリーズです。

 前シリーズの「機動戦士ガンダムSEED HDリマスター」と同様に“リマスター”版として制作されたものです。完全に前シリーズの続編なので、こちらだけ観るとちょっとこの世界観に入って行きにくいかもしれません。
 
 設定やストーリーだけでなく「テーマ」も引き続きなかなか難解で重いものを扱っていて、製作者の継続的なチャレンジ精神が感じられます。
 
 アニメ作品としても、登場するキャラクタのそれぞれの個性がはっきりと描き分けられていてその構成力は十分評価できます。まあ、50回という長丁場の作品なので、ところどころに冗長なところも感じられますが、それもやむを得ないところですね。

 

 

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〔映画〕キングスマン:ファースト・エージェント

2024-02-07 12:07:03 | 映画

 
 2021年に公開されたイギリス・アメリカ合作映画です。
 
 「キングスマン」シリーズの3作目で、前2作の “前日譚” という位置づけなのですが、キャスティングは前2作に比較して少々地味ですし、出演俳優の共通性もないので、かえってこの作品だけ観ても違和感はありません。
 
 登場人物には歴史上の有名人を配し、ストーリーと構成で “アクション・ファンタジー” といったテイストのエンターテイメント作品に仕上げています。
 なのですが、結構淡白な展開で、出来栄えとしては “ちょっと物足りない” といった感じですね。

 

 

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NHKラジオ深夜便 絶望名言2 (頭木 弘樹・NHK<ラジオ深夜便>制作班)

2024-02-06 09:42:50 | 本と雑誌

 少し前に本書の前作を読んだのですが、一味違った視点に感化されました。
 前作出版後も「NHKラジオ深夜便」の名物コーナーは継続していて、本書は、その内容を第2作目として採録したものです。

 先の投稿と同様、その中から特に印象に残った部分をいくつか書き留めておきます。

 まずは、「中島敦ー自分にふさわしくないことが起きるという絶望に」の章から、小説「李陵」の一節を引用した頭木さんの言葉です。

(p55より引用) 
常々、彼は、人間にはそれぞれその人間にふさわしい事件しか起こらないのだという一種の確信のようなものを有っていた。
たとえ始めは一見ふさわしくないように見えても、少なくともその後の対処のし方によってその運命はその人間にふさわしいことが判ってくるのだと。
 これも、そうではなかった、と言っています。
 これはとても重要なことだと思います。
 他人から見ると、その人の人生にふさわしい出来事のように見えてしまいますが、当人にとっては、いつまでたっても、どういうふうに対処しても、自分にふさわしいとは思えないということです。
 中島敦自身は、自分の人生を、自分にふさわしいとは、まったく思っていなかったということですね。

 よく「人には、耐えられない試練は与えられない」といわれますが、現実を直視するとやはりそうではないこともあるのです。

 2つめは、「ベートーヴェンー最も失いたくないものを失うという絶望に」の章から。
 難聴に苦しむベートーヴェンは「ハイリゲンシュタットの遺書」のなかで「希望よ、悲しい気持ちで、おまえに別れを告げよう。」と記しました。
 “希望を捨てて絶望へ”、頭木さんはこう語ります。

(p98より引用) 常に希望を持つのがいいと言われますけれど、決して必ずしもそうではないんですね。・・・絶望も、もちろん歪みますけれど、希望だって、やっぱり人を歪めることがあるんですね。
 ベートーヴェンは希望に別れを告げますけど、つまり、治そうとあがくよりも、難聴の中で曲を作っていく決意をするわけですね。そこから名作が生まれるわけです。
 絶望というのは、普通イメージすると、荒れ果てた荒野みたいなイメージですよね。それこそ草も木も生えないみたいな。
 でも、実際には、絶望というのは、けっこう豊かな面もあると思うんです。何も取れない土地ではなくて、けっこう肥沃な、いろんなものが収穫できる土地でもあると思うんですよね。絶望したからこそ、いろんなことにも気づけるし、いろんな思いを抱くし、心も動くし。その中から美しい曲が生まれるというのは、やっぱりありうることですよね。

 いつまでも一縷の希望に縋るよりは、ということですが、ここに至るのもまた大変辛いことでしょう。
 やはり “絶望” は避けられるものなら避けたいものですが、もしそういう立場になったら、頭木さんの指摘を思い起こして、気持ちを切り替えてセカンドベストに向かうということですね。

 ベートーヴェンについての頭木さんのコメントをもうひとつ。
 “そうなっていないが故の発露” の実例とそこに感じる現実感です。

(p117より引用) 交響曲第六番『田園』が、実際にはもう聞こえない、想像の田園を描いているから美しいのと同じで、『歓喜の歌』も、手に入らない歓喜にあこがれている者が、必死で手をのばすようにして書いているからいいのではないでしょうか?
 だから、これを聴いて感激するのは、歓喜している陽気な明るい人ではなくて、むしろ、悲しみを抱えていたり、苦悩したりしている人ではないでしょうか。

 これもまた滋味のある解説ですね。

 そして、3つめ。「川端康成ー矛盾を抱えて生きるしかないという絶望に」の章から。
 自殺を否定しながら自らその道を辿った川端康成の魅力を頭木さんは “人間らしい一貫性のなさ” にあると話します。

(p212より引用) 人って、自分というものの一貫性を保とうとしますよね。「自分はこういう人間だ」っていうふうに思ったら、そういう人間であろうとするじゃないですか。・・・
 でも川端康成は、そういう一貫性をあまり信じていないというか、重視していないというか、前に言ったことと後に言ったことがちがってもいいんじゃないかみたいなところがあるように思うんです。揺れ動いている感じが、すごくするんですよね。
 本当は人間、かなり一貫性のない、ふらふらしたものだと思うんです。昨日はやさしくて、今日は冷たいなんていうことのほうが、むしろ本当だったりするわけじゃないですか。・・・
 川端康成は、人を見つめ、自分もすごく見つめていた人だからこそ、ゆらゆらしているものとして人間をとらえていたんじゃないでしょうか。

 ここでいう “一貫性の有無” ですが、私のように “個としての精神性” を真剣に顧みたことのない人間が示す姿とは全く別物なのでしょうね。「人を見つめ、自分もすごく見つめていた人だからこそ」というくだりの重さを痛感します。

 さて、本書、前作に劣らず、とても考えさせられる刺激的な内容の著作でしたが、こういう視点からの頭木さんの本をもう一冊見つけました。またいつか読んでみたいと思います。

 

 

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〔映画〕イチケイのカラス

2024-02-05 09:29:15 | 映画

 
 2023年に公開された日本映画です。
 
 もともとは人気コミックが原作で、その後、一部キャラクタ設定を変更してTVドラマ化され、さらにこの映画は「TVドラマの続編」といった関係とのこと。
 
 “リーガル” ものということでちょっと期待してみたのですが、やはり「アメリカ映画」でよくあるようなシリアスなテイストとは全く別物でした。
 
 正直、まったくリアリティが感じられない人物設定やストーリー展開で、大いに残念な出来栄えでしたね。

 

 

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〔映画〕トリック劇場版 ラストステージ

2024-02-04 12:08:17 | 映画

 
 2014年に公開された日本映画です。
 
 人気テレビドラマシリーズの「劇場版第4作」、“完結編” 。
 私の場合、タイトルは聞き知ってはいましたが、テレビ放映は観たことがないので、単発ものの映画としてトライしたことになります。
 
 “コメディ” としては、極々普通で取り立てて印象に残るところはありません。
 当時、人気を博していた仲間由紀恵さんの代表作のひとつということがウリだったのでしょうね。そういった時代感を踏まえると、共演の方々には大いに懐かしさを感じました。

 

 

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〔映画〕エクスペンダブルズ2

2024-02-03 12:00:53 | 映画

 
 2012年に制作されたアメリカ映画です。
 「エクスペンダブルズ」シリーズの2作目の作品です。
 
 先週、公開中の最新作(エクスペンダブルズ ニューブラッド)を観たのですが、正直なところ、いままでのシリーズよりもかなりスケールダウンした印象を受けました。
 
 ということで、以前の作品で口直ししようと思ったわけです。
 別に昔のものが設定やストーリーといった点で優れているわけではありません。基本的な “つくり” は同様にシンプルこの上ないのですが、やはりキャスティングの豪華さでは雲泥の差を感じます。
 
 シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ドルフ・ラングレン、チャック・ノリス、ジャン=クロード・ヴァン・ダム、ブルース・ウィリスにアーノルド・シュワルツェネッガー・・・、ここまでアクション映画の主役級が揃うのはこのシリーズぐらいでしょう。
 
 もちろん、この単純さにも飽きてしまうのですが、それでも時折戻りたくなるものです。

 

 

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竹人形殺人事件 (内田 康夫)

2024-02-02 10:55:57 | 本と雑誌

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は「第18作目」です。直前に読んだ「美濃路殺人事件」は15作目なので、間の2作品を飛ばしたことになります。予定外だったのですが、たまたまいつも行っている図書館の書架で本書を見つけたので、先に読むことにした次第です。

 今回の舞台は “越前福井”
 以前勤務していた会社のお客様が福井に本店があったので何度か訪れたことがあります。駅前の「恐竜のモニュメント」はなかなかのインパクトですね。

 ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、“越前竹人形” というアイテムを、複数のエピソードに織り込みながらうまくストーリーの全体構成を作り上げた発想力、構成力は見事でしたね。あと登場人物のキャラクタにも工夫があって、久しぶりによく出来た作品だと思いました。

 さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら”です。

 次は順序から言えば「軽井沢殺人事件」ですが、飛ばした「長崎殺人事件」に戻りましょう。

 

 

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〔映画〕Dr.コトー診療所

2024-02-01 10:00:29 | 映画

 
 2022年に公開された日本映画です。
 
 もともとは人気コミックで、その後テレビドラマシリーズ、劇場映画と長い間いろいろなメディアで好評を博した作品なんですね。私は、この最新映画を観るまでは、何となく「名前」を聞いたことがあるぐらいで、ほとんど知らないに等しい状況でした。
 
 しかし、この作品、ちょっとエピソードを詰め込み過ぎのような気がしました。“シリーズ完結編” との位置づけでもあるようなのでやむを得ないところもあるのでしょうが・・・。演出も、ちょっと “わざとらしさ感” が目立っていて気になりました。
 
 あと、基本的な作りが “一昔前の予定調和的人情劇” といったテイストなので、以前からのシリーズのファンの方はともかく、私のような “初見” の鑑賞者にとっては合う合わないが出るでしょう。
 
 私としては、せっかくの “メッセージ” や “現実社会への課題提起” が、やっぱりそうかというHappy endによってうやむやにされたようで、残念な出来という印象でしたね。

 

 

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